2022年08月15日
アイデアよもやま話 No.5347 ロシアのガルージン駐日大使の注目すべき言葉!
8月4日(木)付けネット記事(こちらを参照)でロシアのガルージン駐日大使への単独インタビューについて取り上げていたのでその一部をご紹介します。 

ロシアのガルージン駐日大使は8月4日、広島市で原爆慰霊碑に献花しました。
それに先立ち、広島市でJNNの単独インタビューに応じましたが、ガルージン駐日大使の発言の一部は以下の通りです。
「簡単に言えば、あの原爆がアメリカによる戦争犯罪だったと私は思っています。」
「つまり、何らの軍事上の必要性がなかったのに民間施設、そして市民を殺害してしまった。」
「これは、明らかに意図的に行われた、一般の広島の市民を対象にした事実上、核実験です。」
「ですから、私はそれを厳しく糾弾しております。」
「そして今、70年以上経っているにも関わらず、アメリカが日本国民、広島の市民のみなさんに向けて謝罪を表明する意図が全く見られていないということは、本当に批判すべきことであります。」

「我々がやっているウクライナにおける特別軍事作戦との関連で、核による行動・核兵器の使用を恐れる理由は全くありませんし、恐れる根拠は全くありません。」

「ロシアの安全保障にかかわる綱領的文章のなかで、ロシアという国家がどういう場合において、核抑止力に訴えることが法律上できるかを明示しています。」
「それは、▽ロシアが、大量殺害・大量殺りく兵器を使った侵略の対象になる場合、▽国家の存立が危機に瀕しているほどの通常兵器による侵略の対象となる場合です。」
「つまり、この2つの場合においてのみ、核の抑止力の使用が可能となっていて、そのどちらもウクライナにおける特別軍事作戦に当てはまらないものです。」

以上、ネット記事の内容の一部をご紹介してきました。

なお、2019年8月7日付けネット記事(こちらを参照)でアメリカが広島に原爆を落とした理由、結果、そしてアメリカ人と日本人の認識の相違について取り上げていたので以下にその一部をご紹介します。

74年前(記事掲載時 1945年)の8月6日、米国は広島に原爆を投下し、7万人以上を即死させた。3日後には2発目の原爆を長崎に投下、4万人以上を殺害した。

今に至るまで、戦争で原爆を使った国は米国のみ。この核戦争は第2次世界大戦の終結につながり、世界史上最悪の章が終わった。

(米国が原爆を落とした理由)
・マンハッタン計画に参加した米国の研究チームは、ナチス・ドイツが降伏した後の1945年7月に原爆実験を成功させていた。
・トルーマン大統領は、ヘンリー・スティムソン陸軍長官が議長を務める諮問委員会に、日本に対して原爆を使うべきかどうか判断するよう指示していた。
・「当時の委員会は、攻撃を支持する見解でほぼ一致していた。スティムソン氏は断固として原爆を使用すべきという意見だった」。米ミズーリ州にあるトルーマン大統領図書館の専門家、サム・ラシェイ氏はそう指摘する。
・ハーバード大学で歴史学を教えるチャールズ・マイアー教授によると、トルーマン大統領が違う決断を下すことも可能だったが、「この兵器が使えるのに何故それ以上戦争を長引かせるのか、米国の一般国民を納得させることは難しかった」
・原爆は「多大な苦痛を免れられる魔法のような解決策になるかもしれないと見なされた」(マイアー氏)
・マイアー氏によると、この時の日本は無条件降伏には応じない構えで、原爆の威力を見せつけるだけでは不十分だとの懸念があった。ラシェイ氏によれば、科学者やジョン・マックロイ陸軍次官補は、無人地帯で原爆を爆発させ、それを見せつけることによって日本を降伏に追い込む作戦を支持していたという。
・だがトルーマン大統領や軍の顧問は、日本への侵攻に伴う犠牲を恐れていた。
・「硫黄島や沖縄の戦闘では、日本の空軍と海軍を壊滅させたにもかかわらず、米国と日本の犠牲者という意味であまりにも代償が大きかった」とラシェイ氏は語る。「米軍の作戦本部では、日本は最後の1人になるまで戦うだろうという確信が浸透していた」
・マイアー氏は言う。「自爆攻撃は現代では珍しくなくなった。だが米軍指導部は当時の日本のカミカゼ自爆攻撃で精神的に強い衝撃を受け、(日本は)国家総動員で祖国を守ろうとするだろうと判断した」「米軍は、原爆なしでこの戦争に勝てると断言することを躊躇(ちゅうちょ)した」
・歴史学者の間では、ソ連が参戦する可能性があったことも、戦争の早期終結を図る目的で原爆投下の決断を促す一因になったという説もある。
・原爆の投下目標については4つの候補地があり、トルーマン大統領が軍に決定を委ねた。広島が選ばれたのは、軍事上の重要性が理由だった。

(結果)
・1963年、ドワイト・アイゼンハワー元大統領は回顧録の中で原爆の使用を批判し、日本に対して降伏を強いる必要はなかったと指摘した。
・マイアー氏によれば、広島と長崎の原爆が「日本の天皇を動かして、分裂していた軍と降伏支持派に介入させた」。ただし、天皇の地位を保証するといった条件次第では、日本にも戦争を終結させる意図はあったかもしれないとマイアー氏は言い添えた。
・広島市議会は1958年、大統領の座から退いていたトルーマン氏が原爆の使用について良心の呵責(かしゃく)を感じず、万一の場合は引き続き使用を支持すると表明したことに対する抗議声明決議を採択した。
・「広島市民は、世界平和の礎となることを崇高な義務とし、いかなる理由によるとも、世界のいずれの国も、地球のどこのだれの上にも核兵器使用の過ちを繰り返させてはならないと確信している」
・決議ではそう述べ、トルーマン氏の姿勢については「広島市民とその犠牲者を冒涜(ぼうとく)するもはなはだしい」と非難した。
・抗議声明を受けてトルーマン氏は広島市議会議長に書簡を送り、「あなた方の市民の気持ちはよく分かる。私が決議に対して不快感を覚えることはない」と返答した。
・その上でトルーマン氏は、日本軍による真珠湾攻撃で米国は不意を突かれたと強調し、2発の原爆投下を決断したことは、日本への侵攻を防ぐ一助となり、米同盟軍の兵士25万人と日本人25万人の命が救われたと主張。
・「原爆の投下を命じた司令官として、日本と同盟国の両方の将来的な繁栄のため、広島と長崎の犠牲には喫緊の必要性があったと考える」とした。

(米国人と日本人の認識)
・2015年に世論調査機関ピュー・リサーチ・センターが実施した調査では、原爆投下は正当化できると答えた日本人は14%にとどまり、79%は正当化できないと回答した。
・一方、米国人を対象にした1945年のギャラップの調査では、85%がトルーマン大統領の決断を支持していた。しかし2018年のピューの調査によれば、日本に対する核兵器の使用は正当化できると答えた米国人は56%に減っている。

以上、ネット記事の内容の一部をご紹介してきました。

また、3月31日(木)付けネット記事(こちらを参照)でアメリカにおける核兵器の使用条件について取り上げていたので以下にその一部をご紹介します。

・アメリカ国防総省の高官はバイデン政権の新たな核戦略の指針について、核兵器の役割を核攻撃に対する報復などに限定せず、歴代政権が示してきた方針を維持したと明らかにしました。
・アメリカの核戦略をめぐっては、バイデン大統領が大統領に就任する前、核攻撃の抑止と報復が核兵器の唯一の目的であるべきだという考えを示していたことから、新たな核戦略の指針となる「核態勢の見直し」の中で、核使用の条件を厳しくするのかが焦点となっていました。
・こうした中、アメリカ国防総省は29日、その概要を公表し、核の抑止力の維持は最優先事項だとしたうえで「アメリカや同盟国などの死活的な国益を守るという極限の状況でのみ核使用を検討する」と明記しました。
・これについてアメリカ国防総省のワランダー国防次官補は30日、議会下院の公聴会で、使用条件を従来よりも厳しくしたのかと問われたのに対し「今回の核戦略の文言は核攻撃にのみ適用されるものではない」と述べて、核攻撃に対する報復などを唯一の目的とはしていないという認識を示しました。
・そのうえで使用条件の厳格化は採用せず、歴代政権が示してきた方針を維持したと明らかにしました。

以上、ネット記事の内容の一部をご紹介してきました。

また、中国における核兵器の使用条件については、Wikipediaに以下の記述があります。(こちらを参照)

中国は自身が1992年に批准した核拡散防止条約において核兵器保有を認められた5か国の内の1つである。中国は核保有国の内唯一非核保有国に対し核兵器不使用の保障を行なった国である。
中国はいつ、いかなる状況下にあっても非核保有国あるいは非核地帯に対し核兵器を使用しないし、核兵器をもって脅迫をしないことを約束するとした。
中国が公式に表明している核兵器に対する政策は、敵国の標的に対し核報復攻撃を行なう能力を保有した抑止力であり、常に「先制不使用」を維持していることである。
ただし、2021年7月、中国の軍事チャンネル「六軍韜略」で、日本に対してのみは核兵器先制不使用の例外にすべきとした動画が流れ、いったんは削除されたものの、陝西省宝鶏市の共産党委員会が再掲載して拡散した事件があった。

中国軍朱成虎少将は「台湾海峡での武力紛争に米国が介入し、中国を攻撃するなら、中国は対米核攻撃に踏み切る用意がある」と公言し、米国との軍事衝突が起きた場合、「中国は西安以東のすべての都市が破壊されることを覚悟する。
もちろん米国も数多くの都市が中国によって破壊されることを覚悟しなければならない」とも公言し、物議を醸した。
同少将は日本についても言及し、「政府はすべての幻想を捨て、あらゆる力を集中して核兵器を増やし、10年以内に地球人口の半分以上を消滅できるようにしなければならない。」
「アメリカは強大な国力を保っているので、徹底的に消滅させないと、将来大患になる。アメリカに対しては、我が国が保有する核の一〇分の一で充分だ。台湾、日本、インド、東南アジアは人口密集の地域であり、人口消滅のための核攻撃の主要目標となる。」としている。

これら一連の情報を整理してみると、核兵器の使用について以下のことが言えます。
・太平洋戦争の当時も今も、多くの国民は戦争による自国の犠牲者数を最小限にしたいと考えている
・同様に軍隊も兵士の犠牲者数を最小限にしたいと考えている
・一方で、不幸にもアメリカは人類初の核兵器を開発し、その威力は従来の兵器に比べて格段の威力があり、時代とともにその殺傷能力を増している
・米中ソにおいては、戦争時における核兵器投入の基準を持っている
・その大枠は、以下の通りである
  核攻撃の抑止力
  先制不使用

しかし、現実として、日本に対する核兵器の使用は正当化出来ると答えたアメリカ人は今も半数以上に上っております。
ですから、ロシアのガルージン駐日大使が指摘しているように、アメリカが広島、長崎への原爆投下について公式に謝罪を表明することはあまり期待出来ないと思われます。

また、ロシアのプーチン大統領は、ウクライナ侵攻に際し、核兵器使用をちらつかせています。
更に、中国軍朱成虎少将は「台湾海峡での武力紛争に米国が介入し、中国を攻撃するなら、中国は対米核攻撃に踏み切る用意がある」と公言しております。

このように、今の国際情勢は第二次世界大戦以降で最大の危機を迎えていると言えます。
どんな理由であれ、第二次世界大戦と同等の規模の戦争に突入するようなことになれば、核兵器の使用の可能性は格段に高まるのです。

ですから、何とか早期にロシアによるウクライナ侵攻、および台湾問題における米中の対立を平和裏に解決することは人類存続の観点からもとても重要なのです。
一方で、中国による覇権主義の世界展開の動きを食い止めることが出来るかどうかは民主主義陣営の国々にとって死活問題です。

ということで、今ほどリーダーシップのある優れた政治家の登場が待たれる時はないように思うのです。

 
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2022年08月14日
No.5346 ちょっと一休み その837 『学徒出陣した学生の発言に象徴される日本の軍隊の不合理性!』
8月5日(金)放送の「NHKスペシャル 選「雨の神宮外苑〜学徒出陣・56年目の証言〜」(NHK総合テレビ 2000年08月14日放送の再放送)をたまたま途中からですが、視聴しました。
今回は、番組の中で特に印象に残ったある学生の言葉を中心にご紹介します。 

1943年(昭和18年)10月21日、秋雨が降る神宮外苑で出陣学徒壮行会が催されました。
そこには軍靴の音を響かせ行進する男子生徒、約25000人、それを拍手で見送る女学生、約65000人の姿がありました。
戦局が悪化し、徴兵猶予を解かれた学徒たちが戦地に赴くことになったのです。
番組では、彼らは何を思い、何に苦悩していたのか、当時のフィルム映像を追いながら、壮行会に参加した若者たちの心の動きを証言で描いていました。

その中の一人、志垣民郎(みんろう)さんは、陸軍の中国戦線に送られました。
志垣さんが陸軍で経験したのは、暴力が繰り返される毎日でした。
志垣さんは次のようにおっしゃっています。
「軍隊というものは恐ろしく非合理な、不合理な、まあ、でたらめな組織だと言ってよかったと思います。」
「私的制裁って、軍隊のね、一用語ですけども、本当の上官の指示じゃなくて、私的に初年兵を殴るわけですね。」
「2週間目から。」
「訳もなく殴られましたね。」
「合理的にものを考えて、いかにして敵に勝てるとかね、組織はどうしたら強くなるのかとか、人の能力を有効に出すにはどうしたらいいかというような発想は無くて、遮二無二日本精神で鍛え、ひっぱたいて、ある方向にもっていくというだけなんですよ。」
「何も教育方針ってないんですよ。」

以上、番組の内容の一部をご紹介してきました。

志垣さんは、自らの軍隊生活の経験を通して、当時の日本軍の最大の弱点、すなわち“不合理的発想”を指摘していたのです。
そもそも真珠湾攻撃に始まる太平洋戦争において、アメリカが日本を戦争に突入するように仕向けた事情はあるにしても、当時の政府はアメリカとの戦争に勝てる見込みがないにもかかわらず、開戦を決意してしまったのです。
また、訳もなく初年兵を殴る私的制裁、遮二無二日本精神での軍隊教育、帰還する見込みのない特攻(特別攻撃隊 こちらを参照)といったように“不合理的発想”が大きな比重を占めていたのです。

では、現在の日本はこうした“不合理的発想”から“合理的発想”に転換しているかと言えば、必ずしもそうとは言えません。
以下はその代表例です。
・“失われた30年”と言われるほどの経済の停滞(参照:アイデアよもやま話 No.5336 世界各国の利上げに日銀はどう動くべきか?
・DX(デジタルトランスフォーメーション)への取り組みの遅れ
  官庁の一部ではいまだにファックスでのやり取りが常態化していること
  コロナ禍での事務手続きにおける不十分なITの活用
・企業における不十分な女性の活用

ということで、“不合理的発想”から“合理的発想”への大転換は日本国民にとって今なお大きな課題なのです。
あらゆる面において、“不合理的発想”が本来やるべきこと、あるいは生産性向上の阻害要因となっているのです。

 
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2022年08月14日
【画期的な発電装置の試作機作りのボランティア募集】

当ブログを発信しております弊社(株式会社BMC)では現在、ある発電装置の開発を進めておりますが、試作機作りの段階で技術力不足により難航しております。

しかし、この発電装置の実用化の暁には再生可能エネルギー発電の一翼を担えると確信しております。
なお、この発電装置は既に国内特許、および国際特許を取得済みです。

 

つきましては、電子回路関連業務の経験、あるいは知識をお持ちで、試作機づくり、およびデータ検証作業にご協力いただける方をボランティアとして募集いたします。

なお、年齢、性別は一切問いません。

新しいものづくりに対するチャレンジ精神が旺盛で、時間に多少なりとも余裕のある方は是非ご応募いただきたいと存じます。

定年退職された方や学生の方など、エネルギーを持て余しておられる方は大歓迎です。

特に大学や専門学校などで電気工学を専攻されている方には卒業論文のテーマ候補としてご検討いただければ幸いです。

ただし、日本国籍を取得し、日本語の読み書きが十分に出来る方と限定させていただきます。

応募される方は、info@e-an.co.jp までメールでご連絡下さい。

なお、試作機の製作に際して、必要なパーツにかかる費用は弊社にて負担させていただきます。

 

以上、よろしくお願いいたします。

                         (株)BMC代表取締役 屋代 雅邦              


 
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2022年08月13日
プロジェクト管理と日常生活 No.758 『ロシアによるウクライナ侵攻で高まる第三次世界大戦勃発リスク!』
5月15日(日)付けネット記事(こちらを参照)でロシアによるウクライナ侵攻で高まる第三次世界大戦勃発リスクについて取り上げていたのでその内容の一部をご紹介します。 

・ロシアによるウクライナ侵攻後、ロシアの核兵器使用に対する懸念が強まっている。きっかけは、プーチン大統領やラブロフ外相から核使用を示唆する発言が相次いだことに加え、ロシア軍が核抑止力部隊を高レベルの警戒態勢に置いたほか西部カリーニングラード州で核兵器搭載可能なミサイルの模擬発射が行われるなどロシアの挑発的な行動が続いたことだ。
・4月28日放送のロシア国営テレビの政治討論番組「60分」で、ゲストとして招かれた極右民族主義政党「自由民主党」下院議員で、下院国防委員会第1副議長も務めたアレクセイ・ジュラブリョフ氏は、ウクライナに対して軍事支援している英国への核攻撃の可能性について触れ、4月に発射実験が成功した新型大陸間弾道ミサイル(ICBM)「サルマト」1発で「島国英国はなくなる」と発言した。サルマトは1発に10の核弾頭が搭載可能とされるロシア最大級のICBMだ。
・これに対し、同番組司会者で与党「統一ロシア」下院議員のエフゲニー・ポポフ氏は「英国にも核兵器がある。(核の応酬で)誰も生き残れない」と指摘したが、同じ司会者のオリガ・スカベエワ氏(ちなみにポポフ氏の妻でもある)はカリーニングラードから発射された核ミサイルが西欧の主要都市まで届く時間はベルリンで106秒、パリで200秒、ロンドンで202秒であると画面で地図のイラストを示しながら、ロシアの迅速な核攻撃能力を強調した。
・そもそもロシアはなぜ、核使用の可能性を強調するのか。ロシア外交問題評論の第一人者で、カーネギー財団モスクワ・センターのドミトリー・トレーニン所長は、その理由を北大西洋条約機構(NATO)とロシアの間の戦力の「不均衡」にあると指摘する。トレーニン氏は旧ソ連、ロシアの軍・国防省での勤務経験のある外交専門家で邦訳された著作もあり、「ロシアと日本の相互理解の強化で多大な貢献をした」として旭日中綬章も受章している。
・独立系メディア「メドゥーザ」によると、ウクライナとの戦争でロシアが限定的に使用すると想定される「非戦略核兵器」は推定約800〜1900発と幅があるが、運搬手段であるロケットの数を考慮すると、実際に使えるのは520〜550発以下とされている。
・一方、ヘインズ米国家情報長官は5月10日、上院軍事委員会の公聴会でロシアがウクライナとの戦争で敗北すれば、プーチン氏が自らの体制への危機とみなし核使用に踏み切ることもありうるとの見解を示した。
・ロシア科学アカデミー安全保障問題研究センターのコンスタンチン・ブロヒン主任研究員はニュース専門サイト「ガゼータ・ルー」に対して、核使用を巡る一連の発言は「相手に心理的な圧力」をかけるための脅しに過ぎないと評価している。ウクライナへの西側の支援や、フィンランド、スウェーデンのNATO加盟論議の高まりを背景にした動きだが、いったん核を使用すれば人類史での「最後の戦争」になる公算が大きく、ロシアが核を使うのは「モスクワの目前まで敵が侵攻するなど」極めて危機的な状況に陥った場合のみであると指摘した。
・別の見解もある。核問題を巡るメドゥーザの特集記事の中で、国際安全保障を専門とする政治学者パーベル・ルジン氏は、(1)包括的核実験禁止条約の結果、ロシア軍に実際の核の破壊力について自らの経験として知っている指導者はいない(2)戦術核として開発された低出力の核兵器などの出現により、核使用の閾値が下がっている―などの事情を挙げ、クレムリンは核使用を選択肢の一つとしてとらえており、決断を下す人物(現在はプーチン大統領)の個人的、心理的側面が大きな決定要素になると強調した。
・一方でルジン氏は、非戦略核兵器は大半が平時には専用の保管施設にあり、実際の使用には多くの人員を動員してミサイル発射施設まで移動させる必要性があるほか、空軍や海軍、発射施設があるそれぞれの軍管区の多数の将校、兵士も関与することになり、そのいずれかの段階で、大統領の攻撃指示が無視され核兵器使用に至らない可能性もあるという。

以上、ネット記事の内容の一部をご紹介してきました。

なお、2月28日(月)放送の「ワールドビジネスサテライト」(テレビ東京)では、ロシアの国防省はプーチン大統領に対し、核戦争の部隊が戦闘体制に入ったと報告したと報じています。

ですから、プーチン大統領はウクライナ侵攻前から既に核兵器をいつでも戦闘に投入出来るように準備していたわけで、プーチン大統領はこれまで核兵器は核戦争勃発の抑止力とされていた”パンドラの箱“をこじ開けてしまったのです。

しかも、ICBM「サルマト」1発で「島国英国はなくなる」というほど核兵器の威力は格段に向上しており、カリーニングラードから発射された核ミサイルが西欧の主要都市まで届く時間はベルリンで106秒、パリで200秒、ロンドンで202秒であるといいます。
ですから、なんらかのきっかけでプーチン大統領が突然“核のボタン”を押すようなことを想定すれば、ヨーロッパの国々は国の存続を危うくするほどの脅威を感じるのは当然のことです。
しかも、“核のボタン”が押されてから核爆弾が届くまでの時間は5分足らずなのですから反撃するだけの時間的余裕はないのです。

こうした事態に陥れば、当然NATOに属するアメリカがロシアに反撃することは間違いありません。
そうなれば米軍基地のある日本も被害を被ることは避けられません。
まさに第三次世界大戦の勃発です。

そこで気になるのは中国の動きですが、3月16日(水)付けネット記事(こちらを参照)でこのテーマについて取り上げていたのでその一部をご紹介します。

・ウクライナ危機が収束しません。ウクライナ軍の予想以上の抵抗に遭い、「苦戦」を強いられているとされるロシア軍ですが、首都キーウ(キエフ)を陥落させるべく、軍事侵攻をやめません。4回の停戦協議が行われたものの、糸口は探し出せていません。
・ そんな中、中国がロシアに軍事支援するとなれば、ロシアとNATO(北大西洋条約機構)間のパワーバランスに影響を与え、危機はさらに深刻化するのではないか、という懸念が市場や世論で巻き起こっていきます。
・中国とロシアの軍事関係というのは「運命共同体」といっても過言ではないほどに、兵器、人員、情報、作戦計画などをめぐって、常時緊密な連携を取っています。平時ですらそうなのですから、ウクライナで戦争が起きているような「有事」ではなおさらです。ロシア軍が中国軍に対し、ロシアの指導部が中国の指導部に対し、これまでの延長線として「軍事支援」を要請してくるのは当たり前です。何ら不思議ではありません。
・米国のバイデン政権は、ウクライナ侵攻を続けるロシアに対し、中国が軍事協力に前向きな考えを示した、という情報を入手し、外交公電で欧州やアジアの同盟国に伝えたと言います。しかし、私が推察するに、ウクライナ危機が起こる前も、起こった後も、中国とロシアの間では、双方向で軍事物資の供給や売買がなされています。
・現在はロシアがウクライナ戦で疲弊している状況ですから、言うまでもなく中国からロシアへの供給や売却が増加するのでしょう。
・ただ、中国は「これはウクライナ危機に際したロシアへの軍事支援ではない。あくまでも従来の軍事交流の一環であり、両国間の軍事協定の枠組みで行われているもの」と理論武装するのが必至でしょう。従来の協定内で、中国がロシアから原油や天然ガス、小麦の購買を引き続き行う、ロシア側がディスカウントするのであれば輸入量を増やすのと同じ論理です。
・しかしながら、以上をもってしても、中国がロシアのウクライナへの軍事侵攻を公に支持することはないでしょう。中国は一貫してウクライナの主権と領土の一体性が尊重されるべきという立場を表明しています。私が本稿を執筆している3月16日時点で、中国政府は、赤十字協会を通じてウクライナへの人道主義的物資援助を3回行っています。食料、粉ミルク、掛け布団などが含まれます。
・中国は引き続きロシアとの軍事協力、ウクライナへの人道支援、米国や欧州(3月8日には、習近平(シー・ジンピン)主席がマクロン仏大統領、ショルツ独首相と3者サミットを開催)とのハイレベル協議を展開し、ウクライナ危機の早期収束と政治的解決に奔走していくものと思われます。
・ウクライナ危機に対する中国の対応姿勢
(1)静観
 中国はウクライナ危機に深入りすることは危険だと考えています。理由は、中国はNATOの東方拡大、ウクライナのNATO加盟に反対する意味でロシアと立場を同じくしているものの、今回の危機が引き金となり、欧米をはじめとした西側諸国やウクライナとの関係も悪化させたくないからです。中国とウクライナは2022年に国交正常化30周年を迎え、経済や貿易、軍事といった分野で深い関係を築いてきた経緯があります。一定の距離を取って静観するしかないゆえんです。
(2)あっせん
 中国は国際連合の常任理事国であり、ユーラシア大陸の大国です。何もしないことは大国としての責任放棄につながり、それは中国の国益に符合しません。故に、中国は、王毅(ワン・イー)国務委員兼外相を中心に、ロシア、ウクライナ、欧州、米国を含めた各方面に外交的に働きかけ、停戦を呼び掛けているのです。ウクライナ侵攻が始まった2月24日から3月16日の間、王外相が各国(EU含む)の外相と行ったビデオ・電話会談は計18回に上ります。
(3)研究
 中国共産党指導部にとっての悲願は台湾統一です。先々週のレポート「中国が泥沼化するウクライナ危機から学ぶ三つの論点」で扱ったように、党指導部は、(a)米国がどのくらいの強度と速度で軍事介入してくるか、(b)国際的にどの程度の経済制裁を受けるか、(c)国内外の世論はどうなるかという三つの視点からウクライナ危機を観察し、武力行使を含めた台湾統一に向けて内的に研究を進めているのです。
・これら三つの姿勢を軸とした中国が掲げる五つの目標
(1)ロシア、ウクライナ、欧米日を含む西側いずれとの関係も悪化させない
(2)外交的あっせんを展開し、危機の解決に貢献したという評価を得ることで国際的影響力と信用力を向上させる
(3)危機対応の副作用として、西側諸国から経済・金融制裁を受けないようにする
(4)中国経済への打撃を最小限にとどめ、米国が危機対応で疲弊した場合、それを戦略的契機と捉え、経済力、軍事力、国際的影響力・信用力といった国力の相対的強化につなげる
(5)台湾統一に向けてウクライナ危機からどんな示唆と教訓が得られるか徹底分析する
・以上のように整理できます。中国は政治の国です。経済、外交、軍事を含め、すべては習近平国家主席率いる中国共産党指導部の正統性が維持、強化されるかという視点から実践されます。ロシアを軍事支援するかというテーマも同様で、上記の三つの姿勢、五つの目標を前提に、自らの行動を決定していくのが常とう手段と言えます。
・以上、中ロの軍事関係・交流を整理してきましたが、今後の焦点は、三つの姿勢と五つの目標に体現されるように、一見「いいとこどり」に映る中国の言動と作戦がどこまで現実に耐えうるのか否かです。仮に耐えられないと党指導部が判断した場合、西側に見切りをつける、ロシアと距離を置くといった対策を取ることがあるのかどうか。事態は流動的かつ不確実です。

以上、ネット記事の内容の一部をご紹介してきました。

記事の内容から読み取れるのは、ロシアへの支援、および国際社会との協調という相反する観点からバランスの取れた対応を取ろうとする中国の戦略です。
ですから、以下のように一見するとどっちつかずに見えるわけです。

ロシアによるウクライナ侵攻について、中国によるロシアへの経済的な支援はロシアからの輸入量の増加といったように明らかです。
しかし、中国の軍事面での動きはロシア軍との共同演習は実施されていますが、表立っての軍事的な支援の動きは見当たりません。
一方で、ロシア、ウクライナ、欧州、米国を含めた各方面に外交的に働きかけ、停戦を呼び掛けているのです。

しかし、これまで何度となくお伝えしてきたように、習近平国家主席は経済的にも軍事的にもアメリカを凌駕し、中国を中心とする国際社会に再構築することを目指しているのです。
こうした目的を果たすという観点からすると、ロシアによるウクライナ侵攻に対する中国の動きを以下のように予測することが出来ます。
・ロシアによるウクライナ侵攻を長引かせ、アメリカを含むNATOの軍事力を弱体化させ、中国の軍事的な優位性を高める
・一方で、国際的に孤立化を深めるロシアを中国の属国化させる
・ロシアによるウクライナ侵攻の状況を観察し、よりスムーズに中国による台湾進攻を実施するうえでの参考にする

ということで、ロシアによるウクライナ侵攻は実質的にはロシアとNATOとの戦いであり、この侵攻と同時並行で中国による台湾進攻がどこかのタイミングで実施され、米中の2大陣営による第三次世界大戦に突入するリスクが高まっているのです。
そして、アジア歴訪中のペロシ米下院議長(民主党)は7月2日に、専用機で台湾を訪問したことがこのリスクを一段と高めているのです。

なお、リスクにも大小様々なレベルがありますが、第三次世界大戦の勃発は人類史上最大級のリスクと言えます。
ですから、こうした状況下において、ロシアによるウクライナ侵攻の早期終息、および米中の対立を何としても軍事力以外の手段で解決させることが人類にとって最も重大なリスク対応策であると認識し、世界各国が行動に移すことが求められているのです。

 
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2022年08月12日
アイデアよもやま話 No.5345 政治家は、信者の家庭崩壊よりも自身の得票数の方が大事!?
7月8日(金)に起きた安倍元総理大臣の銃撃事件については、これまでアイデアよもやま話 No.5327 安倍元総理銃撃事件に見る旧統一教会の闇!などでお伝えしてきました。
そうした中、8月8日(月)放送の「ニュース7」(NHK総合テレビ)でその後の状況について取り上げていたのでご紹介します。 

安倍元総理が演説中に銃撃されて死亡した事件から今日で1ヵ月です。(番組放送時)
元総理大臣が白昼、多くの聴衆の前で、警察庁の検証では、後方の警戒に隙が生まれたとされ、手製の銃で至近距離から撃たれました。
逮捕された山上哲也容疑者、これまでの調べで、容疑者は世界平和統一家庭連合、旧統一教会への恨みを募らせた末に、近しい関係にあると思った安倍元総理を狙ったと見られています。
母親が多額の寄付をするなどして、家庭生活がめちゃくちゃになったなどと供述。
容疑者の親族によりますと、母親は容疑者の父親の保険金や土地の売買などで、合わせて1億円を献金したということです。
旧統一教会を巡っては、以前から高額な献金の強要や霊感商法などが社会問題になっていました。
銃撃事件が発生してからの1ヵ月で、政治家との関係が次々と明らかになっています。

日本では1964年に宗教法人の認証を受け、1990年代には芸能人などが参加した合同結婚式が話題になりました。
一方で、信者に対する高額な献金の強要や不安をあおって高額な物品を売りつける霊感商法を巡って、民事訴訟や刑事事件に発展するケースが相次ぎました。
旧統一教会は2009年、コンプライアンスの強化を盛り込んだ宣言文を発表していますが、全国霊感商法対策弁護士連絡会によりますと、現在もトラブルは続いていて、2010年から昨年までに連絡会に寄せられた相談は2600件余り、金額は130億円余りに上っているということで、宣言以降のトラブルについて、旧統一教会は、「過去に自主的に献金した信徒が、その後、2009年以降もごく僅かだが、あるのは事実だ。そうしたケースについては誠意を持って対処し、解決に向けて取り組んでいる。連絡会がまとめた集計は裁判を訴える側の偏った情報だ」としています。

また、事件をきっかけに相次いで明らかになっているのが、旧統一教会と政治家との関係です。
自民党の元参議院議員、宮島喜文氏、旧統一教会の友好団体から選挙で支援を受けていたことを明らかにしました。
宮島氏は初当選した2016年の参議院選挙で、支援してもらえる団体として、当選後は定期的に連絡が来るようになり、旧統一教会の関係者が集まるイベントやセミナーに参加してあいさつをしたり、祝電を送ったりしたということです。
元職員によりますと、所属していた派閥から前回のような選挙協力は難しいと言われたことなどから、自民党の公認を辞退し、立候補を断念したということです。

旧統一教会との関りについて、各党の状況を見ていきます。
自民党は、組織的な関係は一切ないと説明しています。
ただ、安倍派の議員を中心に、選挙の支援を受けたり、関連団体のイベントに出席したりしていたことが相次いで明らかになっています。
また、旧統一教会の名称変更が認証された当時、文部科学大臣を務めていた下村前政務調査会長は、自らの関与を否定する一方、関連団体からの献金を受けていたことを明らかにしました。
党内からは、政権へのダメージを避けるためにも、区切りをつける必要があるとして、所属議員への調査が必要だと指摘する声も出ています。

公明党は、祝電を送ったりしたことを認めています。

立憲民主党は、国会議員8人の関わりが確認されたと公表。
祝電を送ったり、会費を支払ったりした他、秘書が関係団体の会合に代理出席していたということです。

日本維新の会は、党幹部など15人が、関連団体のイベントへの出席や会合での講演など、なんらかの関係があったと公表しました。

続いて共産党です。
一切関わりがないとしています。

国民民主党は、玉木代表が、平成28年に旧統一教会の関係団体、世界日報の元社長から3万円
の寄付を受けていたことを明らかにしています。

れいわ新撰組は、調査の結果、関係は確認されなかったとしています。

一方、各地の自治体トップの間でも、過去の選挙で支援を受けるなど、関係があったことを明らかにするケースが相次いでいます。
富山市の藤井裕久市長は、初当選した昨年4月の市長選挙で、旧統一教会の関連団体から支援を受けていたことを、先週(番組放送時)、明らかにしました。
選挙期間中には、投票を依頼する電話かけを、更に今年6月には、関連団体の会合で、市長の出前トークが開かれ、この催しの終了後に団体が市長の後援会を立ち上げることを決議したということです。

旧統一教会と政治家との関係について、現代日本の政治が専門の立命館大学教授、上久保誠人さんは次のようにおっしゃっています。
「団体に社会的信用を与えているのが問題。」
「反社会的行動をしている団体であることが重要で、関係を断つ方向でいくべき。」

国政も含めた選挙での支援について、旧統一教会は次の声明を出しています。
「特定の政党、ならびに特定の候補者を組織的に応援することはありません。」
「他の友好団体においてはその限りではございません。」
「信徒個人が思想信条の自由によって行う、個人的な政治活動については把握することが出来ません。」

一方、寄付を受けていた自治体もあります。
静岡県浜松市は、旧統一教会の浜松家庭教会から、社会福祉事業の充実を図るために創設した基金に、48万円余りの寄付を受けていました。
今後は、団体からの寄付を受け取らない方針を決めました。
浜松市の鈴木康友市長は次のようにおっしゃっています。
「これからは関わり方をしっかり変えていかなければいけないと。」
「基本的には寄付を受けない、お断りをするという方針で臨んで行きたい。」

以上、番組の内容をご紹介してきました。

まず、番組を通して、今回の安倍元総理銃撃事件関連の経緯を以下にまとめてみました。
・旧統一教会は、日本では1964年に宗教法人の認証を受けた
・その後、信者に対する高額な献金の強要や霊感商法をめぐって、民事訴訟や刑事事件に発展するケースが相次いだ
・旧統一教会は2009年、コンプライアンスの強化を盛り込んだ宣言文を発表したが、現在もトラブルは続いており、2010年から昨年までに連絡会に寄せられた相談は2600件余り、金額は130億円余りに上っているという
・安倍元総理銃撃事件をきっかけに、旧統一教会と政治家、あるいは各地の自治体トップとの関係が相次いで明らかになった
・旧統一教会の名称変更が認証された当時、文部科学大臣を務めていた下村前政務調査会長は、自らの関与を否定する一方、関連団体からの献金を受けていたことを明らかにした

なお、旧統一教会と政治家との関係について、上久保立命館大学教授は以下の指摘をされております。
・政治家が反社会的行動をしている団体に社会的信用を与えているのが問題である
・政治家は反社会的行動をしている団体との関係を断つ方向でいくべきである

そもそも上久保教授が指摘されているように、政治家が反社会的行動をしている団体に社会的信用を与えているのが問題なのです。
ですから、旧統一教会は日本では1964年に宗教法人の認証を受けたのですが、旧統一教会による、高額な献金の強要や霊感商法をめぐって、民事訴訟や刑事事件に発展するケースが相次いだ時点で宗教法人の認証を取り消すべきだったのです。
そうすれば、その時点から旧統一教会による被害に遭う信者、あるいはその家族などは拡大しなくて済んだのです。
そして、山上哲也容疑者自身もこれほどまでに苦しまず、今回の犯行に及ばずに済んだのです。

しかも、安倍元総理を失った自民党はいまだに明確に過去の反省をせず、今後の旧統一教会との決別宣言もしていません。
その歯切れの悪さは、まさに“政治家は、信者の苦しみ、家庭崩壊よりも自身の得票数の方が大事である”と考えていると言わざるを得ません。
こうして見てくると、今回の事件は、“人災”、あるいは“政治家災”と言わざるを得ないのです。
そして、最悪の事態、すなわち安倍元総理銃撃事件を招いてしまったのです。
また、山上哲也容疑者は事件の加害者であると同時に、旧統一教会による活動の被害者でもあるのです。
同時に、安倍元総理はこの事件の被害者であると同時に旧統一教会の普及活動の広告塔的な存在でもあったのです。

今回の安倍元総理の銃撃事件はあってはならない重大事件で、日本の政界にとっても国民にとってもとても不幸なのですが、一方で、この事件をきっかけに政治家と反社会的な宗教法人、旧統一教会との癒着が明らかになりました。
そして、旧統一教会の内情がいまだに報道機関や専門家により暴露されて続けています。
ですから、今後については、少なくとも当面は旧統一教会による被害の拡大は防げると見込まれます。

政治家は、人々の暮らしをより良くすることが使命の一つとしてとても重要です。
しかし、旧統一教会との関わりにおいては、政治家は人々の暮らしをより悪くすることを助長してしまったのです。

なお、アイデアよもやま話 No.5327 安倍元総理銃撃事件に見る旧統一教会の闇!でもお伝えしたように、旧統一教会の創始者、文鮮明の教え(教義)の一つとして、文教祖の恨(ハン こちらを参照)を晴らすのは「エバ国家(こちらを参照)日本をアダム国家韓国の植民地にすること」「天皇を自分(文教祖)にひれ伏させること」であるとしているのです。
このこと一つを取っても、旧統一教会と関係を持った政治家は昔でいえば、“国賊”と言われても仕方がないほどの行為をしたことになるのです。
そもそも1964年に旧統一教会を宗教法人として認証すべきでなかったのです。

ということで、遅ればせながら、政党、あるいは政治家はあらためて、旧統一教会の創始者、文鮮明の狙いを認識し、早急に以下の3点を実行に移すべきなのです。
・旧統一教会から宗教法人の認証を取り消す
・今後、一切旧統一教会との関係を断ち切る
・今後、反社会的な宗教法人は宗教法人としての認証を与えない

 
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2022年08月11日
アイデアよもやま話 No.5344 テスラが絶好調の秘密!
4月21日(木)放送の「ワールドビジネスサテライト」(テレビ東京)でテスラが絶好調の秘密について取り上げていたのでご紹介します。 

アメリカの電気自動車メーカー大手、テスラの1月〜3月期決算は純利益33億1800万ドルで前年比約7.6倍となりました。
世界的な環境規制の強化が追い風となり、売上高も約81%増加しました。
こうした状況について、解説キャスターで日経ビジネスの編集委員、山川龍雄さんは次のようにおっしゃっています。
「これまでどちらかというと時価総額の大きさばっかり話題になっていましたけれども、ようやく株価に実際の収益が追いついてきたような印象ですよね。」
ここに業績がありますけれど、棒グラフは四半期の決算ですけど、順調に売上、利益とも積み上がっていっている感じですね。」
「これ四半期の決算ですから、単純計算すると、日本円で今年は利益が軽く1兆円を突破する見通しですね。」
「(この順調な売上、利益の要因について、)一番は価格戦略にあるんですよ。」
「実は、テスラは、主力のモデル3があるんですけども、これはこの1年間で1万ドルぐらい値上げしてるんですね。」
「通常、自動車業界って、だいたいディーラーに販売しますから、モデルチェンジの時にしか価格改定しないんですけども、テスラの場合は同じモデルで100万円以上年間で値上げしているということですから、ちょっと考えられない、業界の常識を覆してますよね。」
「(自動車メーカーと言えば、原材料費の値上げに苦しんでいるわけですが、テスラはこうした値上げを十分に吸収していることについて、)先ほどの折れ線グラフを見ていただくとわかるんですねども、売上高営業利益率が今19%超えているんですよ。」
「だいたい自動車業界は10%を超えると高収益企業と見なされるんです。」
「19%というのは圧倒的です。」
「(テスラに課題があるとすれば、)一つあるのは中国依存ですね。」
「テスラは地域別販売台数を公開してないんですけども、どうやら昨年は中国の販売台数の方がアメリカを上回っているんですね。」
「今、このウクライナ情勢ですから、より米中の間のつばぜり合いが続いていますから、サプライチェーンが完全に分断しないといけないわけで、お互いがそれぞれの市場で地産地消型の半導体などの調達、そういうサプライチェーンを築くことが課題になると思います。」

以上、番組の内容をご紹介してきました。

なお、7月21日(木)付けネット記事(こちらを参照)でテスラの第2四半期決算(4月〜6月期)について取り上げていたのでその一部をご紹介します。

・2カ月に及ぶ中国でのロックダウンにもかかわらず、利益はアナリスト予想を上回り、株価は時間外取引で約4%上昇した。
・電気自動車(EV)メーカー、テスラの四半期の売上高は、前年同期比42%増の169億ドル(約2.3兆円)だったが、過去最高を記録した前四半期の187億ドルからは減少した。利益は23億ドルで前年同期の11億ドルを上回ったが前四半期の33億ドルからは減少した。
・テスラは今回、財務的には3番目に好成績の四半期を記録したが、成長率は前の2つの四半期を下回っている。
・テスラは今月に入り、第2四半期の販売台数が前年同期比27%増の25万4695台になったと発表した。しかし、約31万台だった第1四半期からは18%の減少だった。

以上、ネット記事の内容の一部をご紹介してきました。

以下は上記の記事の要約です。
・EV業界は世界的な環境規制の強化が追い風となっている
・テスラはこれまで業績に先行して時価総額の大きさが話題になっていたが、ようやく株価に実際の収益が追いついてきた
・この順調な業績の要因の一番は価格戦略にある
・テスラの主力のモデル3はこの1年間で1万ドルぐらい値上げしている
・自動車メーカーは原材料費の値上げに苦しんでいるが、テスラはこうした値上げを十分に吸収して、売上高営業利益率が19%を超えている
・自動車業界は10%を超えると高収益企業と見なされるので、19%というのは圧倒的である
・第二四半期の成長率は前の2つの四半期を下回っていることから鈍化傾向にある
・テスラの課題は、中国依存からの脱却で、それぞれの市場で地産地消型の半導体などの調達といったサプライチェーンを築くことである

原材料費の値上げや半導体の調達への対応、あるいは中国依存からの脱却といった課題は自動車業界全体の課題です。
そうした中、世界的な環境規制の強化を追い風にテスラは魅力的なEVを開発してきました。
そして、テスラのEVの魅力がより多くのユーザーに受け入れられ、主力のモデル3がこの1年間で1万ドルぐらい値上げしても、売り上げ台数が増加し、しかも売上高営業利益率が19%超えるという圧倒的な成果を出しているのです。

こうしてみると、テスラの最大の強みはやはり最大限に利益を生み出す魅力的なEVづくりにあると思います。
EVに限らず、どのような商品であってもユーザーがどうしても手に入れたいと思う商品であれば、価格が高くても、あるいは多少品質に問題があっても多少無理をしてでも購入してしまいます。
そして、ユーザーにとって魅力的であればあるほど、メーカーは売上高営業利益率をより高くした価格設定が出来るのです。

ということで、日本の自動車メーカーにはテスラに負けないほどの魅力的なEVづくりに取り組んでいただきたいと思います。

 
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2022年08月10日
アイデアよもやま話 No.5343 3分でEVをフル充電出来る「量子バッテリー」!
4月21日(木)付けネット記事(こちらを参照)で3分でEVをフル充電出来る「量子バッテリー」について取り上げていたのでその要旨をご紹介します。 

・韓国の基礎科学研究院(IBS)の研究チームは、従来よりも効率的にバッテリーを充電できる「量子バッテリー」の実用化につながる手法を提案した。
・2012年に「量子バッテリー」という概念を提唱したのが、Robert AlickiとMark Fannesだ。彼らは、「量子もつれ」などを利用してバッテリー内部のセル全てを同時に充電することで、充電スピードを劇的に改善できるという理論を立てた。こうした一括充電は、個々のセルを並列で充電する従来のバッテリーでは不可能だ。
・IBSの研究チームは、この概念をさらに掘り下げ、量子バッテリーにおいては、全てのセルが他の全てのセルと同時に通信する「グローバルオペレーション」がカギだと示した。また、グローバルオペレーションの量子バッテリーは従来のバッテリーとは違い、充電速度がセルの数に対して2次関数的に増加すると定量化した。
・例えば、約200セルのバッテリーを備えたEVの場合、従来のバッテリーと比べて200倍速い充電が可能になり、自宅では10時間が約3分、高速充電スタンドでは30分が数秒に短縮すると予想される。
・量子技術はまだ初期段階で、実用化までの道のりはまだ遠い。しかし、量子バッテリーはさまざまな分野に影響を与え、持続可能な未来への可能性を示している。

以上、ネット記事の内容の要旨をご紹介してきました。

今回ご紹介した「量子バッテリー」について、技術的に細かいことは分かりませんが、「量子もつれ」などを利用してバッテリー内部のセル全てを同時に充電することで、充電スピードを劇的に改善出来るといいます。
しかも、グローバルオペレーションの量子バッテリーは従来のバッテリーとは違い、充電速度がセルの数に対して2次関数的に増加するというのです。
ですから「量子バッテリー」は飛躍的にバッテリーの充電時間を短縮出来ると期待出来るのです。

なお、「量子バッテリー」について、安全性や設計寿命、価格、そして「量子バッテリー」に対応した充電器の系統電力への影響については触れられていませんが、こうした課題がクリア出来れば、市販化によってガソリン車からEVへのシフトは一気に進むと期待出来ます。

更に「量子バッテリー」の登場によって、スマホが1秒で充電出来るとの予測もされております。(こちらを参照)

ということで、「量子バッテリー」の世界的な開発競争が繰り広げられ、1日も早く市販化して欲しいと思います。

 
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2022年08月09日
アイデアよもやま話 No.5342 ロボットだらけのレストラン!
これまで飲食業界におけるロボットの活用について、アイデアよもやま話 No.5092 ”分身ロボット”の広がる活用!アイデアよもやま話 No.4684 駅そば ロボットが調理!などでお伝えしてきました。
そうした中、4月20日(水)放送の「ワールドビジネスサテライト」(テレビ東京)でロボットだらけのレストランについて取り上げていたのでご紹介します。 

羽田空港のすぐ隣にある商業施設、羽田イノベーションシティ(東京・大田区)に4月20日、オープンしたのは川崎重工のロボット・レストラン「Future Lab HANEDA(ヒューチャーラボ ハネダ)」、実際に体験してみました。
まずお客はスマホを使って注文します。
すると、キッチンエリアにあるロボットが調理を開始、使われているのは川崎重工業の産業用ロボットです。
一方、別なロボットが電子レンジでご飯を温め始めました。
するとその隣ではレトルトのカレーを調理、容器に注ぐ時には最後の一滴までしっかり注ぎます。
そして料理が出来上がると新たに開発されたロボット「Nyokkey(ニョッキー)」が料理を運びます。
調理から配膳まで全てロボットが対応、一切人の手を介さない無人レストラン、施設は食事代込みで1500円で利用出来ます。

しかし、なぜ今回、川崎重工はこの施設を作ったのでしょうか。
川崎重工業 ロボットディビジョン長、高木登さんは次のようにおっしゃっています。
「新しいロボットの実証実験の場と捉えていますので、本当にロボットに必要な機能は何なのか、お客さんが望んでいるものは何なのか、どういうサービスが喜ばれるのか、探りながら育てていきたい。」

こうしたロボット事業の売上高を2030年には現在の4倍、約4000億円に育てる計画です。
高木さんは次のようにおっしゃっています。
「一般の方々と実際に触れ合うところ、それからスタートアップや研究機関と触れ合うところは今まで不十分な感じだったので、今回非常に充実した施設が出来ましたので、これが今後の飛躍へのトリガーになると考えております。」

飲食業界は特に人手が不足している中で、ロボットが貢献出来る世界として注目しているということです。

以上、番組の内容をご紹介してきました。

今回ご紹介した、調理から配膳まで全てロボットが対応し、一切人の手を介さないロボット・レストラン「Future Lab HANEDA」(こちらを参照)について、その特徴を以下にまとめてみました。
・お客はスマホを使って注文する
・キッチンエリアにあるロボットが調理を開始する
・一方、別なロボットが電子レンジでご飯を温め始める
・その隣では別なロボットがレトルトのカレーを調理する
・料理が出来上がるとロボット「Nyokkey」が料理を運ぶ

こうした川崎重工のロボット・レストランに実際に取り組まれている高木さんの発言から以下のことをうかがい知ることが出来ます。
・ロボットによる完全無人レストランを視野に入れて、ロボットに必要な機能やお客の要望などについて本気で取り組むステージに入りつつある
・今後の本格的なロボットを活用した飲食業界を目指して、スタートアップや研究機関の活躍の場が広がり、人手不足の解消やサービスの充実が期待出来る

なお、既に一部のレストランでは人手不足対策として配膳ロボットが導入されています。
また、こうしたロボットの活用技術は飲食業界のみならず、あらゆる業界において展開されていくと見込まれます。
ロボット、あるいはAIなどを活用したDX(デジタルトランスフォーメーション)はようやく芽が出てきたところで、開花は当分先なのです。

 
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2022年08月08日
アイデアよもやま話 No.5341 問われる”G20の存在意義”!
4月20日(水)放送の「ワールドビジネスサテライト」(テレビ東京)で問われる”G20の存在意義”について取り上げていたのでご紹介します。 

ロシアによるウクライナ侵攻をきっかけに、G20G7を中心とした西側諸国と中国や新興国などとの対立が更に深まる場になる可能性すら否定出来ない状況です。
ロシアへの対応を巡り、足並みの乱れが表面化しているG20、アメリカのサマーズ元財務長官は番組の単独インタビューに応じ、”G20の存在意義”が揺らいでいるのではないかと危機感を示しました。
アメリカのクリントン政権時代に財務長官を務めたローレンス・サマーズさんは、今回のG20会議で西側諸国と中国やインドなどのロシアと関係が深い国との間で足並みが乱れることに懸念を示し、次のようにおっしゃっています。
「(制裁によって)ロシアに対して経済的な痛みと断絶を引き起こしているのは確かだが、(中国やインドなど)世界経済の主要国の一部がロシアの金融機関の一部と取引を続ける限り、必然的にロシアへの潜在的なダメージが軽減されることになる。」
「プーチン大統領の(秋に開催予定の)サミットへの参加は歓迎されるべきではない。」
「ロシアが攻撃的な戦争当事者である限り、どんなサミットでも参加を歓迎されるべきではない。」

世界経済の課題を話し合う場でありながら、米中の対立など、これまでも不協和音が生じてきたG20、サマーズさんはウクライナ侵攻をきっかけに枠組み自体の意義が問われると指摘しています。
「近年、G20はどこか漂流していて、物事を成し遂げるために効果的な場ではなくなっている。」
「ロシアや中国との連携を巡ってG20内で分裂が起きて、今後も漂流し続けるのではないかと危惧している。」

ロシアによるウクライナ侵攻という歴史的な危機の対応で、その力が発揮出来るのか、今G20の結束が問われています。

以上、番組の内容の一部をご紹介してきました。

アメリカのサマーズ元財務長官による”G20の存在意義”が揺らいでいるという危機感について、以下にまとめてみました。
・ロシアによるウクライナ侵攻をきっかけに、G20はG7を中心とした西側諸国と中国や新興国などとの対立が更に深まる場になる可能性すら否定出来ない状況である
・中国やインドなど、世界経済の主要国の一部がロシアの金融機関の一部と取引を続ける限り、必然的にロシアへの潜在的なダメージが軽減されることになる
・近年、G20はどこか漂流していて、物事を成し遂げるために効果的な場ではなくなっている
・ロシアや中国との連携を巡ってG20内で分裂が起きて、今後も漂流し続けるのではないかと危惧している

要するに、プロジェクト管理と日常生活 No.757 『ロシアによるウクライナ侵攻に見る「国連の機能不全」』アイデアよもやま話 No.5330 ロシアをめぐる国連総会の非難決議!でもお伝えしたように、国連が機能不全を起こしているように、国連の外でも民主主義陣営と中国を中心とする新興国陣営の両方の国々が参加するグループにおいては双方の意見がぶつかり合い、合意を得ることがとても難しい状況になっているのです。
更に、こうした枠組みとは別に、軍事的、あるいは経済的な依存関係が深い国々の間では自国の利益を総合的に判断して、その都度どちらの陣営に与するか、立ち位置を決めています。
インドなどはその典型例です。
こうした国際的な状況において、”G20の存在意義”が揺らいでいるというサマーズ元財務長官の指摘はもっともだと思います。

では、なぜこのような状況になってしまったのか、その大きな要因はかつてのアメリカの対中国政策の失敗だと思います。
アメリカは、かつて人口13億人という中国の潜在的な巨大市場に魅力を感じ、積極的に中国との経済関係の強化を目指し、様々な面で中国を経済的に支援してきました。
そして、その際のアメリカ政府の判断は、中国は経済発展とともに共産主義から民主主義に移行するのではないかと期待していたからだといいます。
ところが、したたかな中国共産党政権は“まず中国共産党ありき”の方針は全くぶれず、経済発展にうまくアメリカを利用したということなのです。
そして今や、習近平国家主席は、経済的にも軍事的にもアメリカを凌駕する勢いで、国際社会を中国共産党を中心とした仕組みに再構築しようとしているのです。
更に中国は最近、中国式民主主義を唱えて、他の独裁政権国家に独裁政権の正統性を吹き込み、政治的にも国際的な支配を強めようとしています。(参照:プロジェクト管理と日常生活 No.749 『”中国式民主主義”の世界展開による民主主義の危機』
ようやくアメリカも最近になってこうした中国の脅威を無視出来ないとして、様々な対策を打ち出しているというわけです。

ということで、独裁政権国家、中国による国際社会における急速な影響力の強化が民主主義陣営との対立を増々深めつつあることが国連のみならずG20などのグループでも存在意義が問われるほどの両陣営の亀裂を深めているというのが現状なのです。

ではこうした打開策ですが、これまでお伝えしてきたように、究極的に目指す国家のあり方を世界各国が真剣に問い直して、その結果“国家のあるべき姿”に照らして長期的に望ましい判断に基づいて国家運営をすることだと思います。
その際、アメリカをはじめとする民主主義陣営の国々は自由や人権などの尊重の大切さを途上国を中心に積極的に説いて回ることが求められます。
その肝心のアメリカですが、残念ながらトランプ前大統領はいまだに「先の大統領選挙では不正が行われており、本当は自分が選挙に勝っていた」というような発言をしております。
しかも先の大統領選挙に勝利したジョー・バイデンさんが次期大統領に就任することを正式に確定しようとしていた最中の2021年1月6日に起きたアメリカ合衆国議会議事堂襲撃事件(こちらを参照)では、トランプ前大統領が1月13日に暴徒によるこの事件を扇動したとして弾劾訴追されていたのです。
民主主義陣営のリーダー国であるアメリカにおいて、このような事件が起きるなど誰も想像出来なかったと思いますが、起きてしまったのです。
しかもトランプ前大統領を支持するアメリカ国民の数はいまだに無視出来ないほどの割合を占めているといいます。
これが今のアメリカの現実なのです。
残念ながら、今のアメリカは民主主義陣営のリーダー国として相応しいとは思えません。
ですから、まず襟を正すべきはアメリカ自身だと思うのです。

 
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2022年08月07日
No.5334 ちょっと一休み その836 『やっぱり中国の公表データは信頼出来ない』
4月18日(月)放送の「ワールドビジネスサテライト」(テレビ東京)で信頼出来ない 中国の公表データについて取り上げていたのでご紹介します。 

解説キャスターで日本経済新聞 編集委員の滝田洋一さんは次のようにおっしゃっています。
「(4月18日に中国のGDPが発表されたが、)上海のロックダウンの影響が出てくるのは4−6月期以降になると思うんですけど、やっぱり気になるポイントとしては感染の実態が不透明だということが気になりますね。」
「FINANTIAL TIMESの記事(4月18日付け)なんですけども、3月1日以降、中国の感染者数が44万3000人いるのに死者はたった2人、どういうことなんだと首をかしげているわけですね。」
「(今日、新たに3人、死者が出ているが、)それでも数は少ないんです。」
「理由は、がんなどの基礎疾患がある人がコロナで亡くなっても、基礎疾患を死因にしているわけですよね。」
「要するにこういうようなやり方、つまり、実態の公表が不透明だとどうしても経済の見通しも不透明にならざるを得ない。」
「ここはみんな困っている点だと思います。」

以上、番組の内容をご紹介してきました。

3月1日以降、中国の感染者数が44万3000人いるのに死者はたった2人だと公表されているのです。
その理由はがんなどの基礎疾患がある人がコロナで亡くなっても、基礎疾患を死因にしているといいます。
しかし、中国国民が声を大にしてこうしたデータはあり得ないと騒げば、処罰の対象になってしまうのです。

要するに中国政府、すなわち中国共産党は“まず中国共産党ありき”でコロナによる死亡者数が多いと国民から“ゼロコロナ政策”に対する反発が強まることから、そうならないように、自らに都合のいいようなデータを公表しているわけです。
こうした中国共産党は自らの政策に反対する国民に対しては容赦せずに罰しているのです。(参照:アイデアよもやま話 No.4772 香港国家安全維持法の実態、および中国政府の詭弁!
更に、こうした中国共産党の意向は国内に止まりません。
他国から中国の政策について非難されると、“内政干渉”として片づけてしまいます。
そして最も重要なことはこれまで何度となくお伝えしてきたように、習近平国家主席が目指すのは中国が世界の中心になるように国際社会を再構築することなのです。
そして、この目的を達成するために習近平国家主席はしたたかに様々な戦略を駆使して着々と一歩一歩着実に前進しつつあるということです。
またプロジェクト管理と日常生活 No.749 『”中国式民主主義”の世界展開による民主主義の危機』でもお伝えしたように、民主主義についての詭弁も平気で使っているのです。
こうした詭弁も他の独裁政権国家にとっては自らの政権を存続させるうえで有効な理論武装となるはずです。
ですから、民主主義陣営の国々はこうした中国に対抗して、団結して戦略的に対抗することが求められるのです。
中国の巨大市場に目がくらんで習近平国家主席に妥協するようなことがあってはならないのです。

 
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2022年08月06日
プロジェクト管理と日常生活 No.757 『ロシアによるウクライナ侵攻に見る「国連の機能不全」』
4月6日(水)放送の「ワールドビジネスサテライト」(テレビ東京)でロシアによるウクライナ侵攻に見る「国連の機能不全」について取り上げていたのでその一部をご紹介します。 

ウクライナのゼレンスキー大統領は4月5日、ロシアの侵攻後、初めて国連の安全保障理事会(安保理)の会合でオンライン演説をしました。
「ロシア軍は逃げようとしている一般市民をわざと撃っている。」
「拷問され、目や頭を撃たれて道端で殺されていた。」
「(冒頭でブチャの惨状を訴え、)ブチャに限らず、他の街でも何が行われているのか、これから明らかになるだろう。」
「ロシアがウクライナで行ったことは第二次世界大戦以降で最も恐ろしい戦争犯罪だ。」

そして、ゼレンスキー大統領は国連に対しても「機能不全」だと糾弾しました。
国連ではこれまでウクライナ情勢を巡り、安保理の会合を15回開きました。
しかし、ロシアが常任理事国として拒否権を持つため、法的拘束力を持つ決議が採択出来ていません。
ゼレンスキー大統領は次のように演説しております。
「平和の保障を担う国連が効果的に機能していないのは明らかだ。」
「侵略者であるロシアを戦争の元凶として(国連から)排除するか、もしくは平和のためにきちんと機能出来ることを示すか、どちらも出来ないと言うなら国連はもう解散するべきだ。」

この会合にはロシアのネベンジャ国連大使も出席、次のように反論しました。
「今日もロシア軍についての大量の嘘を聞いた。」
「我々がウクライナで行った目的は領土の略奪ではなく、ドンバス地方に平和を築くためだ。」

一方、国際社会のロシア包囲網による圧力は徐々に強まっています。
これまでロシアに対峙するような発言を控えていたインドの態度にも変化がありました。
インドのティルムルティ国連大使は次のように発言しました。
「ブチャの民間人殺害は衝撃だ。」
「我々ははっきりとこの殺人を非難する。」

また、バチカンで4月5日に開かれた式典ではフランシスコ ローマ教皇がブチャから届いたというウクライナの国旗を掲げ、市民への攻撃を非難しました。
そしてアメリカのバイデン政権は間もなくロシアへの新規投資の禁止など、追加の経済制裁を発表する見込みです。

以上、番組の内容の一部をご紹介してきました。

ゼレンスキー大統領の演説のポイントを以下にまとめてみました。
・ロシアがウクライナで行ったことは第二次世界大戦以降で最も恐ろしい戦争犯罪である
・このロシアの戦争犯罪に対して、国連は「機能不全」である
・こうした国連の現状に対して、以下の方策のいずれかを取るべきである
侵略者であるロシアを戦争の元凶として国連から排除する
平和のために国連をきちんと機能出来るようにする
国連を解散する

こうしたゼレンスキー大統領による、国連は「機能不全」であるという指摘は全くその通りです。
国連ではこれまでウクライナ情勢を巡り、安保理の会合を15回開きましたが(番組放送時)、ロシアが常任理事国として拒否権を持つため、全て法的拘束力を持つ決議が採択出来ていないからです。
なぜならば、安保理常任理事国のうち1ヵ国でも反対すれば、議案は成立せず、また安保理常任理事国は国連憲章の改正に対しても拒否権を持っているからです。
ですから、ロシア、あるいは中国が常任理事国として拒否権を持つ限り、こうした状況は今後も繰り返されるのは当然です。
ロシアや中国がいかに人権を無視しても、あるいは他国に侵入しようとも安保理としては法的拘束力を持つ決議を採択することは出来ないのです。

なお、ロシアや中国のみならず、他にも新興国の中で独裁政権国家が国連に加盟していますが、これらの国々は中国を独裁政権陣営の盟主と仰いで中国の政治手法を参考にしているといいます。(参照:プロジェクト管理と日常生活 No.749 『”中国式民主主義”の世界展開による民主主義の危機』
また中国の一対一路政策により、中国の“債務の罠”にはまった途上国は表立って中国に反対しにくい状況になっています。
ですから、国連におけるアメリカを中心とする民主主義陣営対中国を中心とする独裁政権陣営、そして新興国/途上国陣営の構図も着々と中国陣営側の占める割合が増えつつあるのです。(参照:プロジェクト管理と日常生活 No.718 『ウイグル人の人権を巡る国連での米中支持の驚くべき割合!』プロジェクト管理と日常生活 No.666 『国連の専門機関の支配権を強める中国!』

さて、全ての国連加盟国は国連憲章(参照:No.4956 ちょっと一休み その774 『中国による“内政干渉”の一言で物事が進んでいいのか?』)を順守することが求められています。
ここで問題なのは、国連の6つの主要機関の中で最も大きな権限を持ち、法的に国連加盟国に拘束力を持つ決議を行うことが出来る、事実上の最高意思決定機関、国際連合安全保障理事会(国連安保理 こちらを参照)の存在です。
先ほども触れたように、国連安保理の常任理事国、5ヵ国のうち、ロシア、あるいは中国、1ヵ国でも反対すれば、国連安保理の議案は成立しないのです。
ですから、常任理事国はどんなに理不尽な行為をしても拒否権を行使することによって自国に不利な議案を不成立にすることが出来るのです。
今回のウクライナ侵攻においても、ロシアは常任理事国の立場を利用して法的拘束力を持つ決議を回避しているのです。
しかも、今の制度上、こうした仕組みを変えることは出来ないのです。
ですから、常任理事国の既得権を認める今の国連安保理の制度は致命的な欠陥があると言わざるを得ません。
現状のままでは、中国による新疆ウイグル自治区での人権侵害、あるいは台湾進攻に際しても国連安保理は機能しません。

今回のロシアによるウクライナ侵攻は国際的にとても不幸な出来事ですが、こうした大事件はまさにこの欠陥を見直す絶好のチャンスでもあるわけです。
ですから、国連は国連憲章が国連加盟国により順守されるように、真剣に国連の再構築に取り組んでいただきたいと思います。
その際、考慮すべきは、民主主義陣営、あるいは独裁政権という立場にはこだわらず、国連憲章をいかに順守するかという観点から検討することです。
どのような政治思想の国であっても、国連加盟国は国連憲章に照らして、違反した場合はなんらかのかたちで罰せられる仕組みにしなければならないのです。

なお、プロジェクト管理においても、プロジェクト体制、あるいはそれぞれの役割分担をどのようにするかも管理項目の一つになっております。
そして、体制や役割分担があいまいだとプロジェクトの進捗に少なからず影響を例えるのです。
今の国連の機能不全はまさにこの体制、あるいは役割分担における極めて初歩的な“反面教師”と言えるのです。

 
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2022年08月05日
アイデアよもやま話 No.5339 ロシアによるウクライナ侵攻は経済戦争!
4月19日(火)放送の「ワールドビジネスサテライト」(テレビ東京)でロシアによるウクライナ侵攻は経済戦争であると指摘していたのでご紹介します。 

IMF(国際通貨基金)の世界経済見通しが先ほど(番組放送時)発表されましたが、ロシアによるウクライナ侵攻で世界経済が下振れしています。(こちらを参照)
解説キャスターで日本経済新聞 編集委員の滝田洋一さんは次のようにおっしゃっています。
「注目すべきは戦争の当事国ですよね。」
「ロシアが8.5%のマイナス成長、これはべらぼうな数字ですね。」
「同時にIMFは、ロシアのインフレ率が20%以上、失業率は10%に迫っているといっているんですが、これはもう経済敗戦と言っていいと思います。」
「そしてウクライナなんですけども、(35%のマイナス成長で)経済が回っていないということなんですよ。」
「だからウクライナがG7に求めている6兆ドル規模の経済支援、これは本当に重要なんです。」
「ウクライナでの戦争、これはある意味では経済戦争と言っていいような意味合いを持っていると思いますね。」
「(ウクライナがこの35%のマイナス成長ぐらいで済むかどうか気になるが、世界全体でサポートしていく必要があるのではという指摘に対して、)本当に資金の面でうまく経済を回す、人を回すということがウクライナにとって重要でしょうね。」

以上、番組の内容をご紹介してきました。

ただでさえ新型コロナウイルスの感染拡大、そして次々に発生してくる変異株による経済の停滞、そこにロシアによるウクライナ侵攻が長引く中で世界経済は大きなダメージを受けています。

なお、ロシアによるウクライナ侵攻はプーチン大統領の合理的にはあり得ない決断によって始まったと言われています。
そしてウクライナ侵攻はすぐにでも完了するとの思惑がはずれ、現実には6ヵ月目に突入しています。
また、今のところ休戦の目処も立っていません。

こうした中、ロシアもウクライナも番組放送時の4月よりも更に経済状況は悪化していると思われます。
また両国とも資源大国なのでこれらの資源を輸入している国々も輸入量の激減、および価格の高騰で大きな影響を受けています。
特にロシアは天然ガスの供給量の削減をロシアのウクライナ侵攻に反対する国々による経済制裁への対抗手段に使っています。
このように経済のグローバル化により、特に資源大国が戦争の当事国になると輸出先の国々も大きな影響を被ってしまうことになります。
ですから、番組でも指摘されているように、戦争は単に軍事的な枠を超えて、経済戦争でもあるわけです。
そして、グローバル化が進むほど、経済戦争の占める割合が大きくなってくるのです。

さて、日本は資源の多くを輸入に依存しています。
ちなみに、日本の2020年度の食料自給率(国内の食料全体の供給に対する国内生産の割合)はカロリーベースで37%です。(こちらを参照)
また2019年度の日本のエネルギー自給率は12.1%で、他のOECD諸国と比べても低い水準です。(こちらを参照)
ですから日本は万一戦争に突入するようなことがあれば、資源がネックとなり、戦争を長引かせることは出来ないのです。
ということは、長期戦になると日本は“戦わずして負ける”ことになるのです。
こうした状況から、国家安全保障、および経済安全保障の観点から、日本は食料、およびエネルギーの自給率を高めることが急務と言えます。

しかし、何よりも重要なことは世界平和の実現、および継続です。
そのために、いかなる国も戦争に突入することは自国の利益にならないと思わせるような状況を作り出すことに日本はあらゆる手段を用いて全力で取り組むべきなのです。

 
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2022年08月04日
アイデアよもやま話 No.5338 パナソニックが世界初の再エネ100%工場の実証実験開始!
4月15日(金)放送の「ワールドビジネスサテライト」(テレビ東京)でパナソニックによる世界初の再エネ100%工場の実証実験開始について取り上げていたのでご紹介します。 

パナソニックの草津工場(滋賀県草津市)で4月15日から使用する電力の100%を再生可能エネルギーで賄うという世界で初めての実証実験が始まりました。
電気を作り出すのは工場の敷地にずらりと並んだ太陽光パネルです。
その数1820枚、ただ太陽光発電は天候に左右されるため、安定的な発電が出来ないため、工場の電力としては不向きな面もあります。
そこで今回、組み合わせて使うのが水素で発電する燃料電池です。
高さ1m76僉幅83僉奥行き42僂任垢、ずらりと並んだその数は99台です。
パナソニックの重田光俊執行役員は次のようにおっしゃっています。
「「エネファーム」という家庭用燃料電池の技術をベースに作成させていただいております。」
「小型のもの(燃料電池)を連結させることで、例えばメンテナンスしている時にも他のもの(燃料電池)で補完出来ますので、つまりエネルギーを止めることなく継続的に供給することが可能であります。」

小型化により必要な電力量に応じて必要な台数だけ発電させたり停止したりすることが出来るので効率的だといいます。
こうした水素を本格的に活用し、工場の全てを再生可能エネルギーで賄うのは世界で初めてとしています。
更に余った電気を蓄えるリチウムイオン蓄電池(バッテリー)を活用し、太陽光、燃料電池(水素)、蓄電池の3つで工場で使う電力を賄います。

パナソニックは今回の実証実験を経て、来年度から国内外の企業に向け、この発電システムの販売を計画しています。
ただ課題はコストです。
現状では燃料電池の発電に使う水素の価格が高く、電気を購入する場合と比べてコストは2倍以上になります。
パナソニックはこうした取り組みが広がれば、水素の価格は下がると見込んでいます。
重田執行役員は次のようにおっしゃっています。
「先行的にこの水素を利活用する、そんなソリューションを需要側(電気の使用者側)で実現してまいりたいと。」
「例えば商業施設や店舗、そして今後はスマートシティなどへの利活用も将来的には考えられると思います。」

こうした状況について、解説キャスターで日本経済新聞論説主幹の原田亮介さんは次のようにおっしゃっています。
「2050年に温暖化ガスをゼロにするということを前提に考えると、10年後、20年後、こういう工場が日本でもどんどん出てきているというのは自然だろうと思うんですよね。」
「で、企業の脱温暖化ガスへの取り組みを測るのにスコープという物差しがあるんですよね。」
「で、自社、自社工場で温暖化ガスを一切出さないということ、これがスコープ1。」
「で、電力を購入するんですが、この時に火力電力とか化石燃料による電力は使わないというのがスコープ2なんですよ。」
「パナソニックはその先をちょっと考えようということなんですね。」
「で、スコープ3ではサプライチェーンに組み込まれている取引先の工場などで温暖化ガスを出さないと。」
「だから、グループというか、取引先も含めて全体で100%再生可能エネルギーに替えると。」
「で、実際はもうアメリカのアップルはこの目標を2030年に実現すると言っていて、日本の企業でそれが実現出来る工場を協力工場として公表しているんですね。」
「ただ、パナソニックも課題が多くて太陽光から水素を作って、水素を貯蔵して燃やしたり電気にする、そこまで行けばいいんですけど、日本は資源がないわけですからこのイノベーションを是非実現して欲しいですね。」

以上、番組の内容をご紹介してきました。

番組を通して、パナソニックによる再エネ100%工場の実証実験について以下にまとめてみました。
・パナソニックの草津工場で4月15日から使用する電力の100%を再生可能エネルギーで賄うという世界で初めての実証実験が始まった
・具体的には発電量が不安定な太陽光発電と水素で発電する燃料電池、そして余剰電力を蓄えるリチウムイオン蓄電池の組み合わせによる電力供給システムである
・パナソニックは今回の実証実験を経て、来年度から国内外の企業に向け、このシステムの販売を計画している
・課題は燃料電池のコストだが、パナソニックはこうした取り組みが広がれば、水素の価格は下がると見込んでいる

実はリチウムイオンバッテリーの価格もまだまだ高いのです。
ですから、パナソニックの取り組んでいる電力供給システムの普及の課題はいかに燃料電池とリチウムイオンバッテリーの価格を下げてビジネス展開をするかです。

ちなみに、パナソニックの公式ページには以下の記述があります。(こちらを参照)

現在、世界には様々な問題が存在しています。新興国の人口増加とともに世界の人口は70億人を突破。環境問題、資源の枯渇、CO2排出量の増加による地球温暖化の深刻化につながっています。日本国内では、東日本大震災を契機にして、被災地の本格復興と、電力不足への対策などが課題になっています。
これらの問題解決に共通して求められているのが、「持続可能な社会への転換」であり、キーワードとなるのが、都市のスマート化であり「エネルギーの地産地消」です。

これからは、スマートハウスとスマートハウスをネットワークし、共生させる。街の店舗、施設、コミュニティ、さらには地域全体まで再生可能なエネルギーの活用やエネルギーマネジメントを連携させ、エネルギー地産地消のくらしを広げていく。
このパナソニックのスマートシティの考え方と技術を結集し、実現したのが、Fujisawa SSTです。

Fujisawa SSTでは、サスティナブルな街を現実にするために、その道しるべとなり方向性を共有するための数値目標を設定しました。
数値目標は、エネルギーはもちろんのこと、節水、安心・安全など多角的に数値化することで街の価値も高めていきます。

以上、パナソニックの公式ページの一部をご紹介しました。

現在のFujisawa SSTのエネルギーの数値目標は再生可能エネルギー率30%ですが、上記の課題をクリア出来れば、Fujisawa SSTは「エネルギーの地産地消」を実現出来るのです。
そして、更にこの成果を国内外に向けて水平展開を図れば世界全体の「エネルギーの地産地消」を実現することが出来るというわけです。
ですから、上記の課題解決に向けて、明確な解決期限を設定し、国や関連企業が一丸となって取り組んでいただきたいと思います。

なお、企業の脱温暖化ガスへの取り組みを測るのにスコープという以下の物差しがあるといいます。
・スコープ1:自社(自社工場なども含む)で温暖化ガスを一切排出しない
・スコープ2:再生可能エネルギーで発電した電力のみを購入して使用する
・スコープ3:サプライチェーンに組み込まれている取引先の工場などで温暖化ガスを排出しない

実際にアップルではスコープ3を2030年に実現することを目標に掲げているので、アップルと取引のある日本の企業でも同様の目標を達成することが求められるというわけです。

このようなパナソニックやアップルによるエネルギーにおける地産地消、あるいは持続可能な社会の実現に向けた様々な取り組みがやがて持続可能な社会の実現をもたらすことになるのです。

 
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2022年08月03日
アイデアよもやま話 No.5337 石油に代わる国産新素材「改質リグニン」!
4月18日(月)放送の「ワールドビジネスサテライト」(テレビ東京)で石油に代わる国産新素材「改質リグニン」について取り上げていたのでご紹介します。 

世界的に原油価格が高騰しております。
そこでコップをはじめ、身近な石油由来の製品の価格も上がっています。
そうした中、石油に代わる新たな素材が普及に向けて一気に動き出すかもしれません。

株式会社リグノマテリア(東京都新宿区)の研究施設(茨城県常陸太田市)の実験室に置かれていたのはクルマのボンネットです。
その原材料となっているのが花粉症の原因ともなる杉のある成分です。
この施設では杉を使った全く新しい素材を製造しているといいます。
見せてもらったのは茶色い粉、杉の粉末に薬剤を加えて作られた「改質リグニン」です。
植物に含まれる細胞壁を頑丈にするための成分「リグニン」を薬剤で抽出したもので、石油に代わる原材料として期待されています。
リグノマテリアの三浦善司社長は次のようにおっしゃっています。
「プラスチックに代わるもの、何にでも出来ますよ。」
「いろんな部品、例えば電子機器の基盤にも使えますし、何にでも使えます。」

植物油来で環境への負荷が少ない「改質リグニン」、耐久性に優れているため強度を保ちながら石油由来の製品よりも軽量化出来るのが特徴です。
クルマのボンネットも女性が片手で持てるくらいの軽さです。
ボンネットの他にも既にスピーカーの部品として実用化されている他、スクラブ(毛穴の汚れを落とすための細かな粒子の入っている洗顔剤)を使った化粧品への活用も想定されています。

現在、化粧品メーカーや大手自動車メーカーなどと商品開発に向けた協議を進めています。
しかし、商用化するためには課題もあります。
三浦社長は次のようにおっしゃっています。
「この工場は年産100トンくらいですから、ナフサ(石油)原料のプラスチックに当然コストでは勝てません。」

平均的な石油由来のプラスチックに比べて製造コストは約6倍、製造コストを下げるためには今の100倍以上の生産量が必要だといいます。

この新素材の普及のため、国も動き出しています。
自民党の議員らは4月18日、改質リグニン活用議連を設立、設備投資など財政支援で事業をバックアップする方針です。
自民党の甘利前幹事長は設立の場で次のようにおっしゃっています。
「実は足元にすごい資源があるじゃないかと。」
「これを日本の成功事例としていきたいと思っております。」

以上、番組の内容をご紹介してきました。

番組を通して、石油に代わる国産新素材「改質リグニン」について以下にまとめてみました。
・「改質リグニン」は花粉症の原因ともなる杉に含まれる細胞壁を頑丈にするための成分「リグニン」を薬剤で抽出したものである
・「改質リグニン」は植物油来で環境への負荷が少なく、耐久性に優れているため強度を保ちながら石油由来の製品よりも軽量化出来る
・既にクルマのボンネットやスピーカーの部品として実用化されている他、スクラブを使った化粧品への活用も想定されている
・しかし、商用化するためには低コスト化という課題がある
・この新素材の普及に向けて国も動き出している

要するに石油に代わる国産新素材「改質リグニン」は既にクルマのボンネットなどで実用化されているのです。
ですから、低コスト化が実現すれば、環境への負荷が少なく、耐久性などにも優れているのですから、国内外を問わず、様々な業界から引き合いがあると見込まれます。
更にSDGs(参照:No.4578 ちょっと一休み その710 『日本も国家としてSDGsに真剣に取り組むべき!』)の観点も追い風になります。
そうした中、自民党の議員らが4月18日に改質リグニン活用議連を設立したといいますが、国を挙げて「改質リグニン」の国内外への普及に向けて積極的に取り組んでいただきたいと思います。

それにしても花粉症の原因である杉が「改質リグニン」の原料になるというのは、世の中、何が役立つようになるのか分からないものです。

 
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2022年08月02日
アイデアよもやま話 No.5336 世界各国の利上げに日銀はどう動くべきか?
4月14日(木)放送の「ワールドビジネスサテライト」(テレビ東京)で世界各国の利上げに日銀はどう動くべきかについて取り上げていたのでその一部をご紹介します。 

世界のあらゆる地域の国が物価の上昇を背景に利上げに動いています。
一方、日本は政策金利を変えていません。
こうした中、ECB(ヨーロッパ中央銀行)はインフレ率が今後も高止まりするとの予測を示したうえで量的緩和策について「7月から9月に終了の見通しが強まった」と発表しました。
これによりECBが年内にも利上げを実施する可能性が高まったと言えます。

世界で物価上昇が続いており、各国が利上げに転じていますが、日本は日銀が粘り強く金融緩和を続けると円安が進んでいますが、こうした状況について、番組コメンテーターでピクテ投信投資顧問 シニア・フェローの市川眞一さんは次のようにおっしゃっています。
「これはもうはっきり言えば、日銀は失敗したんだと思うんですね。」
「9年間にわたって歴史的な金融緩和を続けたにも係わらず、日銀が求めたような内需主導型の2%の安定的な物価目標はいまだ達成出来ていないわけです。」
「ところが、GDPに対する中央銀行の資産規模はアメリカに比べると日銀は4倍です。」
「そして、ECBと比べても2.5倍なんですね。」
「で、ここまでバランスシートが膨らんでしまっているということはリスクが高くなってきているということですよね。」
「そこで特に日銀は、今、長期金利が、10年国債の利回りが0.25%を超えようとすると、そこで「全て買います」ということをやっているわけですけども、そうするとインフレ化が強まってきて、物価が上がってきて金利が上がったところで日銀は国債を大量に買うことになりますから、そうするとインフレ下で量的緩和策を強化していることになるんです。」
「そうすると、例えばECBは量的緩和を止めることになるかもしれない。」
「アメリカはもうそこに踏み出そうとしている。」
「更に他の中央銀行も出口戦略を取っている。」
「こうなれば日本だけが緩和していることになりますから、円安が進んで更に輸入物価が上がってしまうという悪い循環に入ってきていると思いますね。」
「その意味では、日銀はここで政策の抜本的な見直しをする必要があるのではないかと思います。」

以上、番組の内容の一部をご紹介してきました。

なお、その後のアメリカ、およびEUの金融政策の動きは以下の通りです。
・米国連邦準備制度理事会(FRB)は6月14、15日に連邦公開市場委員会(FOMC)を開催し、政策金利を0.75ポイント引き上げ、2022年末までに3.4%まで引き上げの見通しである(こちらを参照)
・欧州中央銀行(ECB)は7月21日、2011年以来となる政策金利の引き上げを決定するとともに、市場安定化に向けた新たな債券買い入れ措置を承認した(こちらを参照)

要するに、世界のあらゆる地域の国が物価の上昇を背景に利上げに動いている中、日本だけが政策金利を変えない状況が続いているのです。

この日銀のゼロ金利政策に対する市川さんの見解を以下にまとめてみました。
・9年間にわたる歴史的な金融緩和を続けたが、日銀が定めた内需主導型の2%の安定的な物価目標はいまだ達成出来ていない状況から日銀のゼロ金利政策は失敗したと言える
・日本だけが金融緩和を維持していることから、円安が進んで更に輸入物価が上がってしまうという悪い循環に入ってきている
・従って日銀は政策の抜本的な見直しをする必要がある

そもそも他の国々が利上げに動きている中、日本だけがゼロ金利政策を続けていれば、金利差が開くほど円安は進んでしまいます。
そして、円安であるほど自動車業界を中心に海外進出している企業は利益が潤ってきますが、一方、原料などを輸入に依存している企業は利益が圧迫されてきます。
ですから、常識的に考えればどこかで円安の進行を抑える政策が必要になるはずです。

また、素人考えですが、結果的に経済政策を日銀のゼロ金利政策(こちらを参照)に過度に依存してきたというのも国の政策が失敗だったということになると思うのです。
具体的には、国は以下のような取り組みを真剣にすべきだったと思うのです。
・将来的に国が重視する産業分野(再生可能なエネルギー、DX(デジタルトランスフォーメーション)、医療、観光など)を明確にし、取り組みに積極的な企業への重点的な支援を図ること
・ベンチャー企業の活動のし易い環境の整備

要するに企業の経済活動が継続的に活性化しており、世界を圧倒する競争力を持つ企業をいかに多く育成するかが国、および各企業に求められており、このことが国の基本戦略だと思うのです。
ところが、残念ながら“失われた30年”(こちらを参照)と言われるように、日本経済は低迷状態が続いています。
このまま国として適切な政策が実施されなければ、“失われた40年”を迎えてしまいます。

ということで、現政権には危機感を持って、抜本的な打開策に果断に取り組んでいただきたいと思います。

 
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2022年08月01日
アイデアよもやま話 No.5335 注目すべきコワーキングスペース!
4月14日(木)放送の「ワールドビジネスサテライト」(テレビ東京)でコワーキングスペースの人気ランキングについて取り上げていたのでご紹介します。 

毎年発表される「世界の都市総合ランキング」、2021年度では、1位はロンドン、2位はニューヨーク、そして東京は前年と同様に3位でした。
しかし、その指標の一つ「働き方の柔軟性」では41位から2位に躍進、シェアオフィスなどコワーキングスペースの増加が高く評価されました。
会社でも自宅でもない新たな仕事場、利用者からは以下の声があります。
「使う機会が増えてきたかなと思っています。」

「ここがオフィスとして今使っていますね。」

番組ではお役立ち情報サイト「マイベスト」がまとめた「東京都内コワーキングスペース」 の人気ランキング(2021年11月27日)を取り上げていました。
その中で番組が注目したのが8位のpoint0 marunouchi(料金 15分で275円ほか)です。
東京・丸の内(千代田区)の都心にありながら、緑に囲まれたワークスペース、専属のバリスタがコーヒーを提供するカフェを完備しています。
利用者は仕事の内容によって会社とコワーキングスペースを使い分けているようです。
point0の宇野大介取締役は次のようにおっしゃっています。
「普通のコワーキングスペースと違います。」

実は大手17社の企業が出資、もしくは協賛金を出し合ってメンバーとなり、共同で様々な実証実験を行っているコワーキングスペースなのです。
宇野さんもライオンの社員なのです。
例えば、その一画、Aゾーン、Bゾーンは温度や香りなどでハワイや高原をイメージした空間を演出、使う人の心地よさなどを検証しています。
そして“個室スペース”では生産性などが上がるのかどうか、誰でも使えるシャワーブースではパナソニック、TOA、TOTOの3社が新たな使い方を提案しています。
宇野さんは次のようにおっしゃっています。
「最終的には実証実験をベースに新しいビジネスを作っていくという目的を皆さん持っています。」

続いて5位の+OURS新宿(料金 1日3300円ほか)は新宿副都心にある新宿センタービルの49階、そこに新宿の街を一望出来る天空のコワーキングスペースがあります。
自宅ではなくコワーキングスペースを利用するメリットについて、利用者からは以下の声があります。
「朝来て今日もいい富士山の眺めだなと見て、かえるときは都庁がライトアップされてきれいだなと思って帰ります。」

「皆さん仕事をされているので“つられて集中”出来る。」

東京建物の谷口誠さんは次のようにおっしゃっています。
「在宅勤務からスタートして、より働き易い場所を求めたらコワーキングスペースにたどり着いたというのはあるんじゃないかなと考えています。」

そして1位に輝いたのはホテル、The Millenniais渋谷の中にある.andwork渋谷(料金 60分 1000円より)です。
グローバルエージェンツの奥山滉太さんは次のようにおっしゃっています。
「こちらはフロントになっておりまして、ホテルとコワーキングスペースのチェックインをする場所になっております。」

渋谷駅から徒歩6分、おしゃれなカフェ風の空間です。
ある男性の利用者は次のようにおっしゃっています。
「完全に一人で家の中でパソコンで仕事をしている状態になっているので、気分転換の意味も込めてたまに活用させてもらっています。」

そして個室のワークスペースもあります。(料金 1200円より)
仕事に疲れたら隣のベッドのスペースで仮眠をとる人もいるそうです。
そして、17時半から1時間は無料で生ビールを飲むことが出来るサービスもあり、仕事の後の1杯を楽しめます。

奥山さんは次のようにおっしゃっています。
「第3のオフィスを持つことがこれから重要になってくると思っています。」
「旅しながら働くなど、自分に合ったいろんな働く環境がこれから生まれてくるんじゃないかなと考えております。」

以上、番組の内容をご紹介してきました。

「世界の都市総合ランキング」(2021年度)で東京は3位でしたが、その指標の一つ「働き方の柔軟性」が41位から2位に躍進した主な要因がシェアオフィスなどコワーキングスペースの増加だと見られています。
このことは新型コロナウイルスの感染拡大阻止を狙いとした在宅勤務やリモートワークの増加が評価されたことを物語っています。
そして番組では「東京都内コワーキングスペース」 の人気ランキングの中から3つを取り上げていましたが、その料金はともかく、以下にそれら全体の特徴をまとめてみました。
・都心にありながら、緑に囲まれている
・街を一望出来る
・おしゃれなカフェ風の空間である
・専属のバリスタがコーヒーを提供するカフェを完備している
・17時半から1時間は無料で生ビールを飲むことが出来る
・個室のワークスペースやシャワーブース、あるいは仮眠が出来るベッドスペースがある
・実証実験を通してコワーキングスペースに対する使う人の心地よさなどを検証している

そして、コワーキングスペースについて利用者からは以下のメリットが挙がっています。
・景観の良さ
・周りの雰囲気による“つられ集中”
・在宅勤務からの気分転換

ちなみに、私が現役のITコンサルティングに従事していた1995年頃はチームで客先訪問を終えるとオフィスに戻って深夜までミーティングをしたり、資料の作成をしていました。
しかし、もし身近に数人で利用出来るコワーキングスペースがあれば、わざわざオフィスに戻る必要はなかったのです。

また利用拡大に伴い、個人やグループなどの用途に応じて、あるいは個人の趣向に合わせてコワーキングスペースの進化はどんどん加速していくと見込まれます。
そして、いずれ国内外を問わず、旅をしながら働く人やバーチャルオフィスしか存在しないようなベンチャー企業が登場するのではないかと思われます。

ということで新型コロナウイルスは私たちの生活を一変させるほどの影響を及ぼしていますが、一方でコワーキングスペースに代表されるように“働き方改革”を促すメリットがあるのです。

 
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2022年07月31日
No.5334 ちょっと一休み その835 『ビートボックス界のNo.1』
4月16日(土)放送の「ズームイン!!サタデー」(日本テレビ)でビートボックス界のNo.1について取り上げていたのでご紹介します。 

200種類の音を操るビートボクサー、SO−SOさん(22歳)は昨年10月にポーランドで行われた世界大会のタッグチーム ループステーション部門で日本人初の世界チャンピオンに輝いたビートボックス界のNo.1、1番の武器は世界でも出来る人がほとんどいないというエッジボックスと呼ばれる音、もう一つの武器は高い音です。
高い武器はホイッスルボイスという、裏声よりも更に高い、イルカの鳴き声のような音です。
SO−SOさんは次のようにおっしゃっています。
「イルカの鳴き声みたいな声に「ヌ」を連続で発声する笛みたいな声が出せます。」

まるでビートボックス界のマライヤ・キャリーのようです。
しかもこれだけではないんです。
生活音も再現します。
例えば歯ブラシの音、更に動物の鳴き声まで本物そっくりに再現、まるで動物と会話が出来ているかのようです。
番組ではそんな数々のスゴ技を織り交ぜ、即興でビートボックスを披露してもらいました。
スマホ、歯ブラシ、ドラム、汽車、エッジボックスというようにです。

以上、番組の内容をご紹介してきました。

SO−SOさんが番組で即興で披露してくれたビートボックスをご紹介出来ないのがとても残念ですが、YouTubeにはこちらのようにいくつかのSO−SOさんのスゴ技がアップされています。

それにしてもどのようにしたらSO−SOさんのような音が出せるのか興味津々です。
こうした発声は学校の音楽の授業などでは教えてくれませんから、SO−SOさんは独学でこうした技術を会得したと思われます。
こうした人たちはやはり一種の天才だと思います。

なお、番組を通してポーランドで行われた世界大会での聴衆の熱気のスゴさが伝わってきましたが、当然のこととしてうなずけます。
SO−SOさんのような人が身近にいたら、とても楽しいと思います。
そして、こうした楽しさは万国共通で誰でも理解出来ます。
ですから、もしSO−SOさんが国内外を問わず、あちこちで路上ライブを行ったら多くの聴衆が集まり、感動を与えることが出来るのではないかと思います。

 
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2022年07月30日
プロジェクト管理と日常生活 No.756 『 個人が保有する預金や株式の金融資産をどう生かすか!』
3月17日(木)放送の「ワールドビジネスサテライト」(テレビ東京)でついて取り上げていたのでご紹介します。

日銀が3月17日に発表した「資金循環統計」によると、個人が保有する預金や株式の金融資産残高は昨年12月末の時点で1年前に比べて4.5%増え、2023兆円となりました。
2000兆円を超えるのは初めてです。
新型コロナウイルスの影響で支出が抑えられた他、株高などが資産の評価額を押し上げました。
こうした状況について、解説キャスターで日本経済新聞論説主幹の原田亮介さんは次のようにおっしゃっています。
「コロナの影響で給付金をもらった。」
「それから行動出来なくなるのでお金が貯るということでここまで増えてきたということなんですけれど、2つポイントがあって、このお金が来週から行動制限が緩和されるわけですから、お金が動いて消費に回るかどうかということですね。」
「100兆円が回ればGDPの2%を押し上げるということになりますね。」
「いわゆるリベンジ消費、これは標準を合わせてマーケティングをどう展開するかで、リモートにも慣れているわけですから、これをリアルとどうつなぐか、知恵の出しどころだと思いますね。」
「(それは世代によってアプローチの方法が違いそうですが、)そこで2つ目のポイントなんですけども、金融資産は年代ですごく偏在していると。」(こちらを参照)
「30代から50代までは借金、負債も多いので中々自由に出来ないと。」
「60代、70代以上になると2300万円とか2400万円の資産を持っているわけですね。」
「で、これが消費に回ればいいんですが、長生きリスクを考えて、場合によってはそのまま使わずに眠らせている人々もいるということで、これをどうやって動かすかということで、人生お金とどう付き合うかは難しいところですね。」

以上、番組の内容をご紹介してきました。

番組の要点を以下にまとめてみました。
・日銀が3月17日に発表した「資金循環統計」によると、個人が保有する預金や株式の金融資産残高は昨年12月末の時点で1年前に比べて4.5%増え、2023兆円となった
・新型コロナウイルスの影響で支出が抑えられた他、株高などが資産の評価額を押し上げた
・リベンジ消費などで100兆円が回ればGDPの2%を押し上げることになる
・金融資産は年代でとても偏在している
・特に比較的余裕のある60代、70代以上の資産の一部の活用が課題である

こうしてみると、とても単純ではありますが、国として以下の課題が見えてきます。
・企業の積極的な投資
  魅力的な新商品の研究開発
  従業員の賃上げ
・国民の安定した暮らしの保障

魅力的な商品があってこそ、新たな需要が生まれるのです。
また、将来有望なベンチャー企業が登場してこそ、そこに投資が集まるのです。
そして、ある程度の暮らしが保障されるような年金制度などが充実してこそ、国民は安心して消費や投資に金融資産を回すことが出来るのです。

ということで、国は上記の課題解決をベースに経済政策に取り組んでいただきたいと思います。

なお、プロジェクト管理において、課題管理とは、プロジェクト立ち上げ時に定義した品質・コスト(予算)・スケジュールなどを、計画通り達成する際の障害となる問題を把握し解消することを指します。
そして、こうした課題を適切に把握して解決してこそ、プロジェクトがスムーズに進み、完了することが出来るのです。
しかし、課題の把握が十分でないことによって、プロジェクトを進めるうえでの様々な問題が生じてしまうのです。
国も同様に目指すべき国のあり方を明確にし、それぞれの目標を達成するうえでの課題を解決することによって、様々な起こり得る問題の発生を食い止めることが出来るのです。

 
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2022年07月29日
アイデアよもやま話 No.5333 中ロは「兵器飢餓」で新冷戦の敗者に!?
7月4日(月)付けネット記事(こちらを参照)で「兵器飢餓」で新冷戦の敗者になる中国とロシアについて取り上げていたのでその内容の一部をご紹介します。 

・ロシアの極めて安易な戦略で始まったウクライナ侵攻は、ロシアとロシアを支援する中国の運命すら変えかねない、大きな歴史の転換点をもたらしそうだ。
・第二次世界大戦が終わってから77年、欧州で再び戦争が始まった。ロシアのウクライナ侵攻は、超短期間で終結するという戦略の下で行なわれたが、現実は全く異なった様相になっている。
・侵攻で戦死のロシア軍将校が持っていた文書によれば、侵攻開始から12時間以内にウクライナが陥落すると予想していた。
・NATO(北大西洋条約機構)は6月30日、今後10年間を決める「新戦略概念」で、ロシアを「脅威」(敵国)と位置づけた。ロシアを支援する中国に対しては、「体制へ挑戦する」国家と警戒信号を上げた。中ロを世界秩序の破壊国とみており、ロシアはもちろん、中国にとっても容易ならざる局面に立たされたことは疑いない。
・第二次世界大戦後、旧ソ連が崩壊する1991年までの世界経済は、米ソがそれぞれの経済圏を形成して互いに没交渉であった。現在は、その後グローバル化経済によって壁は取り払われた。中ロも、その恩恵に浴して高い経済成長を実現できたのである。
・そのグローバル化経済が、これから本格化する「新冷戦」によって幕を閉じようとしている。
・西側諸国には経済的厚みと技術の蓄積がある。中ロにはそれがないのだ。ロシアは資源国家でモノカルチャー経済である。資源を売って耐久消費財を買う経済だ。中国は、西側諸国の借り物技術と人口世界一という市場規模だけである。西側の新技術導入がなければ、せっかくの労働力も宝の持腐れになる。
・中ロはグローバル化経済の恩恵に浴して高い経済成長を実現出来たが、NATOの「新戦略概念」によりロシアは「敵国」扱い、中国に対しては「準敵国」扱いにした
・従って、中ロは本格化する「新冷戦」によって大きなリスクに直面する。

以上、ネット記事の内容の一部をご紹介してきました。

要するに、ウクライナ侵攻の長期化で軍事的にも経済的にも疲弊するロシアと、一帯一路戦略などで世界制覇を狙う中国はNATOを中心とする民主主義陣営の国々の結束を強めさせる結果を招いてしまったのです。
この記事の筆者、勝又壽良さんは、こうした事態において、以下の3つの観点から中ロは新冷戦の敗者になると予測しているわけです。
・同盟国のない国の戦いは、敗北するケースが圧倒的である。
・アメリカからの供給停止による半導体不足で武器生産が不可能になり「兵器飢餓」に陥る
・今は中ロに軍事的、経済的に依存している国々も中ロの「兵器飢餓」により中ロから離反する動きが出てくる

しかし、民主主義陣営の国々も中ロとの冷戦で無傷で済むわけではありません。
かなりの経済的なダメージを覚悟しても、覇権主義国家の支配する“暗黒の世界”到来を阻止するために民主主義陣営の国々は結束して真剣に中ロに対峙することが求められるのです。

 
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2022年07月28日
アイデアよもやま話 No.5332 電気料金の値上げに日本は何をすべきか!
4月14日(木)放送の「ワールドビジネスサテライト」(テレビ東京)で電気料金の値上げに日本は何をすべきかについて取り上げていたのでご紹介します。 

食品や衣料品と同様に値上がりを続けているのが生活に不可欠な電気代です。電気を巡っては電力自由化で生まれた新電力と呼ばれる小売電気事業者が窮地に立たされています。
サービスの停止が相次ぎ、新電力を巡る混乱が広がっています。
楽天エナジーやハチドリ電力などは3月に新契約の受け付けを停止、更に事業から撤退する企業も多く、新電力会社の2022年度の倒産件数は14件で過去最多となりました。(帝国データバンク調べ)
新電力会社の撤退が相次ぐ中、家庭向け電気を提供しているNATURE株式会社( 横浜市)は昨年3月にサービスを開始しましたが、6月末で撤退することを決めました。

そもそも新電力会社はどのように電気を調達しているのでしょうか。
その調達先は電力卸売市場です。
新電力会社は自前で電力を発電していません。
発電会社や大手電力会社などが発電した電気を電力卸売市場を通じて購入、その電気を家庭向けに販売しています。
ただ重要なのは電力卸売市場の電力価格です。
NATUREの塩出晴海代表は次のようにおっしゃっています。
「これが今日(4月14日)の電力市場の価格、今は24.39円/kwh。」
「昨年の3月とかでいうと、5.34円/kwh、今はこの約5倍です。」

電力の卸売価格は急激に上昇、新型コロナからの回復による経済再開やロシアのウクライナ侵攻による資源価格高騰が影響しています。
更に今後の先行きは不透明です。
お客から得る電気料金より市場から調達する電気価格が上回ったため、売るだけ損失が膨らむ状況が続いているのです。
塩出代表は次のようにおっしゃっています。
「当然マーケットのリスクがあるというのは認識してたんですけど、ここまでビジネスの採算が完全に取れなくなるという状況が来るというところは織り込めてなかった。」
「電源を持っていない弊社としては、採算性が取れるビジネスとして継続するのは難しい。」

NATUREでは、電気料金の高騰は続くとみて、元々の主力事業であるスマートリモコンを使って電気の使用量を自動で抑えるサービスなどの電力マネジメント事業に注力していくとしています。

さかのぼること2016年4月、消費者に安い電力を届けることを目指し、新電力会社が続々と誕生しました。
競争の激化は大手電力会社の経営にも影響を与えました。
コストの削減を迫られた大手電力会社は火力発電所を中心に廃止を進め、その結果、日本国内の火力発電所の稼働状況は電力自由化前に比べて半分以下に落ち込んでいます。
専門家で常葉大学の山本隆三名誉教授は次のようにおっしゃっています。
「赤字になる設備は電力会社は持てないということですので、今は発電設備が減っていて、それが毎年起こる電力危機の一つの理由ですね。」

3月22日、政府が初めて「電力需給ひっ迫警報」を発令した電力危機もその原因の一つで、電力の安定供給には今後も不安が残ります。
更に気になるのは今後の電気料金の行方です。
大手電力会社の電力料金は上がり続けています。
電気料金は石炭など、上昇した燃料費を料金に上乗せ出来る仕組みですが、その上限は決められていて、既に上乗せ出来る上限に達している電力会社も出ています。
山本名誉教授は次のようにおっしゃっています。
「大手電力で標準的な料金ですと頭打ちになる、そこから先は上がりません。」
「ただ、そんなことがいつまで出来るのかですよね。」
「事業を続けるのが難しいほど燃料代が上がり、発電コストがあがるのであれば、それはやっぱり何か考えないと電力会社が倒産したら停電しますよね。」

こうした状況について、番組コメンテーターでピクテ投信投資顧問 シニア・フェローの市川眞一さんは次のようにおっしゃっています。
「2007年、アメリカでカリフォルニア電力危機というのがあって、不正会計でエンロンという会社が経営破綻しているんですけど、まさにそのきっかけは電力料金の逆ザヤだったんですね。」
「日本でも昨年の平均と比べますと、5月の電力価格をみると標準世帯の年間の負担は2万6000円ぐらい増えることになりますから、これは家計に対する影響は非常に大きいですね。」
「(更に夏場、冬場の電力安定供給が心配になってくるが、日本としてはどのように備えるべきかという問いに対して、)3つあると思っています。」
「一つは原子力発電所、安全が確認された原子力発電所はしっかりと稼働していくことが重要になってくると思います。」
「2つ目は、長期的に考えれば脱化石燃料化の加速をしっかりしていかなければいけない。」
「これは再生可能エネルギーもそうですし、水素などもあると思うんですけども、これをやらなければいけない。」
「そして3つ目ですが、当面日本がやるべきこととして、中東との関係強化があると思うんですね。」
「今、ご覧いただいているように(こちらを参照)、例えば原油とか天然ガスの確認埋蔵量を見ていただくと、中東は非常に大きなウエイトを占めています。」
「1990年の湾岸戦争以降、特に中東の主要産油国であるサウジアラビアはアメリカへの協力姿勢を非常に強く打ち出してきたんですけども、ところがアメリカでシェール革命が起こると、2020年に新型コロナ危機の問題で原油価格が急落した時にOPECがアメリカに対して原油の減産を求めるんですが、トランプ大統領がこれを拒否したと。」
「そのことで中東、特にサウジアラビアが資源国であるロシアと一緒になって原油価格の高値維持を図ってきたというのがここまでのところですから、我々がウクライナの戦いに協力するという意味においてはロシアへの資源依存度を減らすということと我々の経済を安定させるということになりますので、その意味でもロシアと中東の間にしっかり日本はくさびを打つ、これが重要なんじゃないでしょうか。」

以上、番組の内容をご紹介してきました。

番組の内容を以下に整理してみました。
・2016年4月、消費者に安い電力を届けることを目指し、新電力会社が続々と誕生した
・新型コロナからの回復による経済再開やロシアのウクライナ侵攻による資源価格高騰により電力卸売価格は急激に上昇している
・昨年の3月の5.34円/kwhが4月14日には24.39円/kwhへと約5倍に上昇している
・お客から得る電気料金より市場から調達する電気価格が上回ったため、売るだけ損失が膨らむ状況が続いている
・その結果、電力卸売市場から電力を調達している新電力会社の撤退が相次いでいる
・一方、大手電力会社の電力料金も上がり続けている
・従って家計に対する影響も非常に大きくなっている
・電気料金は石炭など、上昇した燃料費を料金に上乗せ出来る仕組みだが、その上限は決められており、既に上乗せ出来る上限に達している電力会社も出ている
・従って事業を続けるのが難しいほど燃料代が上がり、発電コストが上がれば、倒産する電力会社が出てくる
・また、コストの削減を迫られた大手電力会社は火力発電所を中心に廃止を進め、日本国内の火力発電所の稼働状況は電力自由化前に比べて半分以下に落ち込んでおり、それが毎年起こる電力危機の一つの理由となっている
・更にこうした今後の先行きは不透明で、電力の安定供給には不安が残る
・こうした状況に対する日本の対応策として、ピクテ投信投資顧問の市川さんは以下の3つを挙げている
安全が確認された原子力発電所(原発)の再稼働
脱化石燃料化の加速
中東との関係強化

さて、こうしてみてくると、新電力会社はともかく電力会社の倒産は絶対に避けなければなりません。
ですから、短期的な選択肢の一つとして、市川さんも指摘されているように、緊急措置として燃料費が一定の上限を超えた場合には安全が確認された原発の再稼働が重要になります。
一方で長期的にはやはりあらゆる方策を総動員して脱化石燃料化の加速に取り組むことが求められます。
そういう意味で、岸田総理が7月22日に脱炭素で経済・社会・産業構造を転換するためGX(グリーントランスフォーメーション)実行推進担当相を新設すると表明したことは、遅ればせながらではありますが、望ましいと思います。(こちらを参照)
是非、政府として真剣にGXに取り組んでいただきたいと思います。

 
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2022年07月27日
アイデアよもやま話 No.5331 ロシアによるウクライナ侵攻に見る激しい情報戦!
4月13日(水)、および4月14日(木)放送の「国際報道2022」(NHK総合テレビ)でロシアによるウクライナ侵攻に見る激しい情報戦について取り上げていたのでその一部をご紹介します。 

・ロシアによるウクライナ侵攻に伴い、ロシアとウクライナはネット上でも激しい戦いを繰り広げている
・ウクライナは「ITアーミー」という各国のハッカーを招いたサイバー部隊を立ち上げ、ロシアに対しサイバー攻撃などをしかけている
・一方、ロシア側が3月に発足させたのは「サイバー・フロントZ」で、「ウクライナ政府のプロパガンダに情報戦で反撃するため」と要員を募集している
・その任務の一つがウクライナ政府に都合の悪い情報をネット上に大量に書き込み拡散させることと言われ、組織的に行う拠点は「トロール・ファクトリー("偽情報"工場)と呼ばれている
・こうしたロシアの動きに対抗して、ウクライナ政府が積極的に進めているのが「情報の開示」である
・ウクライナ政府は、ロシア軍による電話などのやりとりを傍受したとして、その一部をネット上に以下のように公開している
・それには以下のような内容がある
  市民の虐殺を指示する上官と兵士の会話
  民家での略奪
  レイプの横行

以上、番組を通して、ロシアとウクライナとの激しい情報戦についてご紹介してきました。

今や、“ハイブリッド戦争”(こちらを参照)の時代と言われるように、サイバー戦、情報戦も威力を発揮しています。
アイデアよもやま話 No.5306 ITを最大限活用してロシアの侵攻に立ち向かうウクライナ!でもお伝えしたように、ウクライナのジェレンスキー大統領をはじめ、各閣僚はITを最大限に活用して、各国から様々な支援を取り付けています。
更にジェレンスキー大統領によるSNSを通してのスピーチの説得力は効果絶大と言えます。

一方、プーチン大統領をはじめとするロシア側が世界に向けて発信する情報はほとんど現実からかけ離れた“偽情報”です。
そして、ウクライナ政府はロシア軍による電話などのやりとりを傍受してこうした“偽情報”を暴いているのです。

ということで、日本はロシアによるウクライナ侵攻の実態を参考にして、国家安全保障のあり方を検討すべきなのです。
また、同時にこうしたロシア軍による戦争犯罪を追及するにあたって、平和憲法を掲げる日本は単に民主主義陣営に属する国としてだけではなく国連憲章をはじめとする国際ルールに照らして、率先してロシアを糾弾すべきなのです。
今はこうした取り組みこそ中国の脅威にさらされつつある日本の国家安全保障上最も重要だと思うからです。

 
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2022年07月26日
アイデアよもやま話 No.5330 ロシアをめぐる国連総会の非難決議!
4月8日(金)放送の「ワールドビジネスサテライト」(テレビ東京)でロシアをめぐる国連総会の非難決議について取り上げていたのでご紹介します。 

ロシアが国連人権理事会から外されました。
こちらをご覧いただきたいんですけども、これまでに国連決議は3回目ということで、投票行動を見てみると、これまでとの違いが見えてきます。
賛成した国が減りました。
反対した国は5ヵ国から24ヵ国に増えています。
棄権した国も増えています。
こうした状況について、解説キャスターで日本経済新聞論説主幹の原田亮介さんは次のようにおっしゃっています。
「具体例をご紹介したいんですけど、反対に転じた主な国は中国とベトナム、賛成から棄権に転じた主な国はASEAN各国ではシンガポール、タイなど、中東の産油国ではUAE,サウジアラビアなどがあるわけですけど。」
「(なぜ「国連人権理事会からのロシアの資格停止」決議で反対や棄権が増えたのかについて、)今回はロシアを人権理事会から追い出す決議なんですよね。」
「それに対して中国は新疆ウイグルの人権問題を抱えていた。」
「そこを各国から干渉されたくないから、そのメッセージを強く出すために反対に回ったということですね。」
「更にいうと、ASEAN諸国も西欧から人権問題で介入をあまりされたくないということがあった、その影響があると思うんですよね。」
「更にロシアが非常に強く反対、あるいは棄権を働きかけたということですね。」
「(欧米としてはこの国際社会が一致団結してロシアに対して、そうはいかなかったということなのかという問いに対して、)そうです。」
「ただ、国連の組織で、常任理事国がその資格を失うというのは初めてのことですから、歴史に一つロシアの汚点が刻まれたということは間違いないですね。」

以上、番組の内容をご紹介してきました。

番組を通して、あらためて以下のことが浮き彫りになります。
国連安全保障理事会(安保理)の常任理事国の5ヵ国、アメリカ、イギリス、フランス、中国、ロシアのうち、中国、ロシアは以下のように常任理事国としてあるまじき行動をとっているのに常任理事国として居座り続けている

(中国)
南シナ海における一方的な人工島建設
新疆ウイグル自治区での人権無視
台湾の武力統一の表明

(ロシア)
ウクライナへの侵攻

・途上国を中心に、自由や人権が尊重されない独裁政権国家が多い
・少なくともコロナ禍以前まで独裁政権国家、中国は急速な経済成長を遂げてきたことから、途上国の中には中国を模した政権運営を目指そうとして国が多い
・こうした状況が自由や人権に係わる国連決議に反映されている
・しかし、その中国は途上国支援において“債務の罠”と言われるように“高利貸し”的な様相を呈しており、長期的にみて途上国を中国の属国化につなげることが明らかになりつつある

ということで、自由や人権を尊重する民主主義陣営の国々は、常任理事国の役割に照らして強力に中国やロシアに改善を求めると同時に、一方で常任理事国の再構築を図ることが求められるのです。
また、中国の覇権主義を凌駕する経済安全保障、および国家安全保障を目指した国際戦略の練り直しが急務なのです。
今現在、民主主義はかつてないほど危機にさらされていることを民主主義陣営の国々は自覚し、この危機を突破すべきなのです。
そうしなければ、いずれ国際社会は“まず中国共産党ありき”の習近平国家主席率いる中国により再構築された国際社会の枠組みの中で自由も人権も軽視された暮らしを余儀なくされるようになるのです。

 
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2022年07月25日
アイデアよもやま話 No.5329 ゼロコロナ政策で中国経済に変調!
前回、中国のロックダウン、そしてロシアによるウクライナ侵攻を例にあげ、中露の弱点、「無謬性(むびゅうせい)」へのこだわりにお伝えしました。
そうした中、7月15日(金)放送の「ワールドビジネスサテライト」(テレビ東京)でロックダウンによる中国経済の変調について取り上げていたのでその内容の一部をご紹介します。

7月15日に発表された、4月から6月までの中国の実質GDP、国内総生産(前年比)は0.4%の増加に止まり、4.8%だった前の3ヵ月から大きく鈍化しました。
中国の景気減速が鮮明になる中で、消費や労働の現場では大きな異変が起きていました。

上海市内にある大型ショッピングモール、龍之夢購物公園ではロックダウン解除後も店内飲食の制限が続いたため、閉店になった飲食店も目立ちます。
更に別のモール、国華広場では、中国で初めてショッピングモールの中につくられたIKEA(イケア)ですが、7月6日に閉店しました。
イケアは閉店について、「新型コロナによる不安要素に対応するため」とは発表しています。
ロックダウンの影響が色濃く残る中国、7月15日に発表された、今年上半期の小売売上高(前年比)はマイナス0.7%と大きく減速しました。

しかし、中には売り上げを伸ばす業種もあります。
ロックダウンによる落ち込みから回復するため、政府は補助金をはじめとした様々な購入支援を実施、6月の自動車販売台数は約250万台と、前年比23.8%増えています。

中国政府は急激な景気の悪化を食い止めようと、自動車への補助金の他、大規模なインフラ投資や減税を進めるなど、景気対策を矢継ぎ早に打ち出していますが、順調に回復出来るかは不透明です。

中国政府は今年の成長率目標として5.5%前後を掲げています。
上海のロックダウン解除後の6月から景気は持ち直しを見せていますが、目標達成は厳しいとの見方が広がっています。
その大きな理由は習近平指導部が引き続き堅持するとしているゼロコロナ政策です。
また、ゼロコロナ政策は雇用情勢も悪化させています。
北京では仕事を探す人たちが溢れ、不安を募らせています。
朝5時過ぎ、北京市内の一画に突然仕事を求める大勢の人たちが集まってきています。
交差点の真ん中で行われていたのは日雇い労働の斡旋です。
仕事を仲介する業者の周りには労働者たちが我先にと群がっています。
こうした状況について、解説キャスターで日本経済新聞論説主幹の原田亮介さんは次のようにおっしゃっています。
「(仕事を失っている人たちが沢山いる中で、中国はゼロコロナ政策にこだわり続けるのかという問いに対して、)習近平国家主席は自らゼロコロナ政策の正当性を強調しているので方針は変わらないですね。」
「いつまた感染者が増えて、都市封鎖や行動制限があっても不思議じゃないです。」
「引き続き中国経済の最大の不確実性ですね。」
「(EVの補助金をはじめ景気対策を次々に打ち出しているが、その効果は不透明なのかという問いに対して、)そこはもう一つのポイントで、習主席なのか李克強首相なのか、経済対策の主導権が見えないんですね。」
「党大会で3期入りを目指す習主席が昨年共同富裕でバブルつぶしに力を入れたんですが、最近は李首相の出番が増えて、最近は二人の対立と捉える見方が増えているんです。」
「5月の下旬に国務院が開いた景気対策に全国10万人の幹部が参加したんですが、習主席は不在、代わりに李首相がコロナを乗り越えてマイナス成長を避けようと訴えたんですね。」
「ところが、公式メディアの扱いは極端に小さくて、10万人という数字も無視されたんです。」
「これは習主席に忖度する共産党宣伝部が李首相の陣頭指揮というイメージを消したいんじゃないかと言われましたね。」
「(実態としては、李首相が経済問題を主導しているのに、つまり評価されていないということなんですが、)そこはゼロコロナと景気対策を両立させるのがすごく難しいわけですよ。」
「で、李首相は来年の春、退任するのが決まっているわけで、その前に損な役回りを押し付けられているように見えますね。」
「貧乏くじかもしれない。」
「(そうなると景気対策を打っても効果は限定的かもしれないとなると、日本にとってどういう影響が考えられるかという問いに対して、)当然景気にも響いてきます。」
「それに中国がゼロコロナを続けるから、いつ工場が止まるかわからないと。」
「供給網のボトルネックを無くすには拠点の見直しが必要になる、それが日本企業の課題になるんじゃないでしょうか。」

以上、番組の内容の一部をご紹介してきました。


まず番組の要旨を以下にまとめてみました。
・ロックダウンなどのゼロコロナ政策により、中国の景気減速が鮮明になる中で、消費や労働の現場では大きな異変が起きている
・中国政府は急激な景気の悪化を食い止めようと、景気対策を矢継ぎ早に打ち出しているが、回復出来るかは不透明である
・その大きな理由は習近平指導部が引き続き堅持するとしているゼロコロナ政策である
・習近平国家主席なのか李克強首相なのか、経済対策の主導権が見えない
・今秋開催予定の党大会で3期入りを目指す習近平国家主席は、来年の春、退任が決まっている李克強首相に損な役回りを押し付けているように見える
・こうした中国の状況において、日本企業は供給網のボトルネックを無くすために拠点の見直しが必要になる

プロジェクト管理と日常生活 No.690 『中国式“法治”の脅威!』でもお伝えしたように、中国では“まず中国共産党ありき”で中国共産党が全てに超越する存在で、憲法よりも上にあり、憲法も法律も全ては中国共産党の存続のための道具という位置付けなのです。
しかし、こうしてみると、その実態は“まず中国共産党の最高権力者ありき”で、中国共産党の最高権力者、すなわち習近平国家主席の意向で物事が進んでいるのです。
そしてその肝心の習近平国家主席はゼロコロナ政策を堅持しており、一方で今後とも新型コロナウイルスの変異株の感染力次第で中国経済はどのように推移していくか分からないのです。
しかも、習近平国家主席の意向次第で、中国のネット通販最大手、アリババグループに代表されるようにいつ事業活動に規制がかかるか分からないという不安要素があるのです。(参照:アイデアよもやま話 No.4886 アリババグループ傘下のアント上場延期に見る国外企業による中国進出の危うさ!
ですから原田さんも指摘されているように、日本企業は供給網のボトルネックを無くすための対策を講じる必要がるわけです。

では具体的に日本企業はどのような対策を講じるべきかですが、その基本方針について以下に私の思うところをまとめてみました。
・エネルギーや原料などの地産地消
・供給網のリスク分散
・DX(デジタルトランスフォーメーション)による事業活動の再構築

なお、習近平国家主席は経済的、軍事的にアメリカに追いつき、追い越せで中国を中心とした国際社会に再構築しようと意図しています。
そうなると、国際社会は自由も人権も尊重されない“暗黒な社会”と化してしまいます。
ですから、こうした中国の狙いを阻止するために、また日本企業が海外で活動し易くするために国としてやるべき重要な役割があります。
以下に私の思うところをまとめてみました。
・アメリカをはじめ民主主義陣営の国々と協力して、習近平国家主席に代わる、国際社会との融和を図るような国家主席の登場を画策する
・独裁政権に対する民主主義の優位性を積極的に途上国に説いて回り、経済的に支援する

 
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2022年07月24日
No.5328 ちょっと一休み その834 『中露の弱点は「無謬性」へのこだわり』
中国では、新型コロナウイルス対策として“ゼロコロナ”政策を打ち出し、ロックダウン(都市封鎖)を繰り返し、中国国内のみならず世界経済への影響が広がっています。
そうした中、4月5日(火)放送の「ワールドビジネスサテライト」(テレビ東京)で中露の弱点、「無謬性(むびゅうせい)」へのこだわりについて取り上げていたのでご紹介します。 

解説キャスターで日本経済新聞 編集委員の滝田洋一さんは次のようにおっしゃっています。
「(中国のゼロコロナ政策はもう続けるのは難しいように見えるが、)それでも中々軌道修正が難しいと思うんですよね。」
「一つは中国製のワクチンの有効性の低さが指摘されていることですよね。」
「もう一つはゼロコロナ政策をずっと続けているんだということで、高齢者への追加ワクチン接種が非常に遅れてしまっているということもあると思うんですよね。」
「要するに政策、そして政権の「無謬性」ですね。」
「絶対間違えないということで、こだわりがちょっと強過ぎる矛盾が出ていると思いますね。」
「(ロシアのプーチン大統領も「無謬性」にこだわっていることについて、)ウクライナへの侵攻がにっちもさっちも行かなくなっているんですけども、軌道修正出来てないわけですよね。」
「やっぱり中国とロシアに共通するのは一種の権威主義、政権は間違えないんだという矛盾、そこが今、両国を非常に苦しめているんじゃないかという気がします。」

以上、番組の内容をご紹介してきました。

以前、プロジェクト管理と日常生活 No.690 『中国式“法治”の脅威!』でもお伝えしたように、中国においては、“まず中国共産党ありき”で、憲法も法律も全て中国共産党が存続していくための手段に過ぎないのです。
そして中国共産党の権威を維持するために自らの政策には誤りがない、すなわち「無謬性」へのこだわりがあるのです。
そして、この「無謬性」へのこだわりがゼロコロナ政策の軌道修正を難しくしているのです。
同様にロシアでも、ウクライナへの侵攻を数日で終結させるはずの当初の目論見が外れてもプーチン大統領は「無謬性」へのこだわりから未だに泥沼状態が続いているのです。

ということで、中国やロシアに限らず、独裁国家の政権は自らの権威を維持するために一度決めた政策を修正することがとても難しいのです。

一方、民主主義国家においては、主権在民ですから政権の政策に対して国民の不満が高まれば選挙により政権交代が可能なのです。
ですから、その時々の政権が「無謬性」へのこだわりを持ち続けることは出来ず、従って軌道修正をし易いのです。

ということで長い目で見れば、民主主義国家の方が独裁国家に比べて国家として望ましいと言えるのです。

 
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2022年07月23日
プロジェクト管理と日常生活 No.755 『快進撃が続くネクストミーツに見られる日本のスタートアップ企業に対する支援環境の不備』
「代替肉」のスタートアップについてはアイデアよもやま話 No.5175 進化する代替肉!でお伝えしましたが、3月17日(木)放送の「ワールドビジネスサテライト」(テレビ東京)で快進撃が続くネクストミーツについて取り上げていたのでご紹介します。

ネクストミーツ株式会社は今日(3月17日)最大で30%値下げすると発表しました。
原料高の中、値下げをした背景にはスタートアップならではの強みがありました。
都内新宿区にオフィスを構えるネクストミーツ、大豆を使ったNEXTカルビなどの代替肉を手掛けています。
今年度の売り上げは前年度比20倍以上、そして今日、主力4商品の値下げに踏み切りました。
80g400円前後で販売していましたが、300円を切る値段にしました。
佐々木英之CEOは次のようにおっしゃっています。
「(値下げ実現の理由について、)製造方法が全て確立されているものとは違って、まだいろいろなところが確立されていないもので、効率を上げることで単価を下げていくことが出来ましたね。」

更に販売の急拡大を受け、原材料の大量仕入れが可能になり、コストダウンにつながっています。
2020年6月に会社を設立したネクストミーツ、2人で立ち上げた会社が2年足らずで80人以上のスタッフを抱えるまでに短期間で急成長を遂げている理由の一つについて、次のようにおっしゃっています。
「決断というか判断は大手企業に比べれば何倍も早く出来るので、かなりスピードを出して事業を進めていけるというところはスタートアップの一番の優位なところ。」

商品の企画から販売まで約半年、消費者ニーズに対応した新商品を市場に素早く投入出来るのが強みだといいます。
更には成長を加速するため、2021年にはアメリカの証券市場に上場しました。
現在の時価総額は約600億円、世界に販路を拡げる方針のネクストミーツですが、一方で日本発のスタートアップの難しさを指摘します。
「日本で集められる資金は海外、特に欧米と比べると金額が10分の1になってしまうので、スピードを上げて事業をやっていこうと思うと、海外の方がよりお金は集まり易い。」
「規模感が日本に比べると海外の方が圧倒的に大きいかな。」

国内でのスタートアップの資金調達額は昨年7800億円を突破し、前年より46%伸びています。
しかし、アメリカは約39兆円で日本の約40倍、桁違いの規模で投資が行われています。
この規模の違いに経団連は危機感を抱いており、南場智子副会長は次のようにおっしゃっています。
「次から次へとイノベーションが沸き起こるような土壌を作るということをやらないと、競争力は挽回出来ないんですよね。」

そこで経団連が掲げた目標は5年でスタートアップ企業を10倍に、評価額10億ドル以上で未上場のスタートアップ、ユニコーン企業(こちらを参照)を増やして世界に打って出ようというのです。
現在、アメリカのユニコーン企業は539社、日本はわずか6社となっています。
南場さんは次のようにおっしゃっています。
「(スタートアップが国力に寄与するポイントについて、)生産性もベンチャーキャピタルに支えられた企業の方が高いし、イノベーションの波及効果も格段に大きい。」
「やってみようと思えば、誰でも(起業)出来る、面白い普通の選択肢の一つだなという社会にしていかなければいけないと思うんですよね。」
「例えば起業家やエンジニアをアジアから誘致するとか、あるいはキャピタリストや機関投資家、海外のカネや人材、それからグローバル企業のアジア展開拠点を日本にしっから置いてもらうと。」
「そこに日本の起業家も混ぜていくと、目線も自然と世界に開かれていくとなると思うんですよね。」

こうした状況について、解説キャスターで日本経済新聞論説主幹の原田亮介さんは次のようにおっしゃっています。
「若い人で会社じゃなくて自分で事業を起こすという意欲を持っている人は多いと思っているんですけど、日本はちょっと事業を大きくしてから上場するっていうプロセスが土壌として出来ていない。」
「ここが一番大きいと思いますね。」
「(やることは沢山あり、)政府の後押しが必要ですね。」

以上、番組の内容をご紹介してきました。

快進撃が続くネクストミーツについて以下にまとめてみました。
・2021年度の売り上げは前年度比20倍以上である
・決断の素早さなどスタートアップの強みを生かして以下のことを実現している
  商品の企画から販売まで約半年、消費者ニーズに対応した新商品を市場に素早く投入出来る 
  原料高の中、3月17日に主力4商品の値下げに踏み切った
  販売の急拡大を受け、原材料の大量仕入れが可能になり、コストダウンにつなげた
  更には成長を加速するため、2021年にはアメリカの証券市場に上場した
  現在の時価総額は約600億円に達する

一方で、国内のスタートアップには以下の課題があるといいます。
・ベンチャーキャピタルに支えられた企業の方が生産性が高いし、イノベーションの波及効果も格段に大きい
・しかし、日本で集められる資金は海外、特に欧米と比べると金額が10分の1になってしまうので、海外の方がよりお金は集まり易い
・イノベーションが沸き起こるような土壌を作らなければ、競争力を挽回出来ない
・現在、アメリカのユニコーン企業は539社だが、日本はわずか6社である

そこで経団連は以下の目標を掲げています。
・5年でスタートアップ企業を10倍に、評価額10億ドル以上で未上場のスタートアップ、ユニコーン企業を増やす
・そのための手段は以下の通りである
  起業家やエンジニアをアジアから誘致する
  キャピタリストや機関投資家、海外のカネや人材、グローバル企業のアジア展開拠点を日本に置いてもらう
  そこに日本の起業家も混ぜていく

さて、ネクストミーツのように代替肉という新たな市場を開拓する企業は途上国での食糧難や世界的な人口増による食料の消費増に対応するうえでその成長はとても重要です。
そして、こうしたスタートアップ企業が思う存分事業に取り組むうえで資金の確保は必須です。
ところが残念ながら日本のスタートアップ企業に対する支援環境はとても十分とは言えません。
そこで、遅ればせながら経団連は5年でスタートアップ企業を10倍に増やす目標を掲げたわけです。
そして、その狙うところは的を射ていると思われます。
ですので、経団連は政府とも協業して是非以下の課題を達成していただきたいと思います。
・起業家やエンジニアにとって世界一活動し易い環境を整備すること
・日本をグローバル企業のアジアの、更には世界の展開拠点にすること

こうした中、岸田総理が7月22日に新興企業の育成を支援する司令塔のスタートアップ担当相を新設すると表明しました。(こちらを参照)
ですのでスタートアップ担当相の強力なリーダーシップに期待したいと思います。

なお、アイデアよもやま話 No.5314 「培養肉」が食の救世主に !?で「培養肉」についてお伝えしましたが、食料安全保障の観点から「代替肉」、あるいは「培養肉」といった「人工肉」、あるいは「植物工場」の分野で今後とも新たなスタートアップ企業の登場を期待したいと思います。

ちなみに、「持続可能な社会の実現」を国家目標とすれば、食料安全保障、すなわち食料の自給自足はこの国家目標を達成するためのプロジェクトの一つと言えます。
そして、このプロジェクトの目標達成のための課題の一つが「人工肉」、あるいは「植物工場」の普及ということになるのです。

 
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2022年07月22日
アイデアよもやま話 No.5327 安倍元総理銃撃事件に見る旧統一教会の闇!
これまで安倍元総理銃撃事件に関連して、プロジェクト管理と日常生活 No.753 『安倍元総理の銃撃事件は防げなかったか?』、およびプロジェクト管理と日常生活 No.754 『安倍元総理銃撃事件の社会的背景』でお伝えしてきました。
そして、この事件の発端とも言える韓国人の文鮮明・韓鶴子夫妻が創設した2つの団体、すなわちUPF(Universal Peace Federation)と宗教団体、世界平和統一家庭連合(旧統一教会、通称は統一教会)について触れましたが、今回は統一教会の闇に焦点を当ててご紹介します。

そもそもUPFは国連改革や持続可能な開発目標(SDGs)の達成に貢献しながら、全世界で平和促進のための活動を展開しており、統一教会では「愛天、愛人、愛国」の教えを説いています。
しかし、プロジェクト管理と日常生活 No.754 『安倍元総理銃撃事件の社会的背景』でもお伝えしたように統一教会の実質な活動は「愛天、愛人、愛国」の教えとは裏腹にマインドコントロールにより多くの家庭を崩壊させているのです。
そして安倍元総理もその一人ですが、世界の要人はUPFの活動に賛同してUPFの主催する行事に祝電やビデオメッセージを送っているのです。
一方、安倍元総理を銃撃した山上徹也容疑者(41歳)は母親が統一教会にのめり込んで多額の寄付をし、家庭崩壊に至ったのです。
その結果、統一教会に憎しみを抱き、たまたまUPFの主催する行事での安倍元総理のビデオメッセージを見て、それがきっかけで安倍元総理銃撃事件が起きてしまったのです。

さて、統一教会について、ウィキペディア(こちらを参照)で驚くような事実についての記述があるので以下にまとめてみました。
なお、注目すべき箇所を青字で記しました。
・統一教会は朝鮮半島のキリスト教の土壌から発生し、文鮮明によって1954年に韓国で創設された宗教右翼団体である
・一方、アメリカ合衆国下院調査小委員会の報告書によると、 KCIA(大韓民国中央情報部)部長の金鍾泌により韓国の政治的目的を達成するために設立されたとしている
欧米ではカルト宗教とみなされており、韓国、日本、米国、ウクライナなどに拠点が存在する
・多角的にビジネスを広げ巨大な資金力と国際的な政治力を持ち、韓国では財閥組織の扱いを受けている
教団の運営資金源の7割は日本で社会問題となっている霊感商法などから捻出されたものである
・70年代当時には「マインド・コントロール」の手法を確立し、その後の新興宗教勢力であるオウム真理教をはじめとするカルト的宗教団体が模倣していった
・文鮮明の教え(教義)の一つとして、文教祖の恨(ハン こちらを参照)を晴らすのは「エバ国家(こちらを参照)日本をアダム国家韓国の植民地にすること」「天皇を自分(文教祖)にひれ伏させること」であるとしている

こうしてみてくると、統一教会は単なる宗教団体ではなく、韓国の政治的目的を達成するために設立された政治的な組織でもあり、しかも教団の運営資金源の7割は日本で捻出されていることから必然的に統一教会の餌食になった被害は日本が最も多いということになります。
更に統一教会の狙いには日本を韓国の植民地にすること、天皇を文教祖にひれ伏させることも含まれているというのです。
私もその一人ですが、日本人の多くはこのような統一教会の闇をこれまで知らなかったのではないでしょうか。

こうした統一教会を欧米ではカルト宗教とみなしているにも係わらず、プロジェクト管理と日常生活 No.754 『安倍元総理銃撃事件の社会的背景』でもお伝えしたように日本では統一教会は歴史的に国会議員と関係を持っているというのです。
本来であれば、日本政府は少なくとも統一教会に対しては何らかの行動規制をすべきだったのですが、そうしてこなかったのですから安倍元総理も含めて政治家にも一定の責任があると言わざるを得ません。
それにしてもなぜ日本の政治家は、日本を韓国の植民地にしたり、天皇を文教祖にひれ伏させようと目論む統一教会の布教活動に対して、これまで規制らしい規制をしてこなかったのか理解に苦しみます。

 
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2022年07月21日
アイデアよもやま話 No.5326 植物でスマホを充電!?
これまで太陽光や風力など、再生可能エネルギーによる発電について何度となくお伝えしてきました。
そうした中、4月7日(木)放送の「ワールドビジネスサテライト」(テレビ東京)で植物発電について取り上げていたのでご紹介します。 

アイエヌイー株式会社の小林麻美さんは次のようにおっしゃっています。
「(植物発電は)植物が光合成(こちらを参照)などで生み出した糖を根から土の中に排出する時に、土の中にいる微生物が食べることによって生まれるエネルギーを利用した発電方法です。」

植物の根の周りには糖を餌にして電子を放出する発電微生物が沢山住んでいます。
ただ放出される電子はわずかなのでマグネシウムなどの電極を多く埋め込み蓄電池に溜め込みます。

未来の再生可能エネルギーとして開発された植物発電、スマホに充電出来るのは日本で初めてだそうです。
なお、この植物発電装置の商品名は「N−Energy」で価格、発売は未定です。
小林さんは次のようにおっしゃっています。
「植物発電は植物が元気でいれば半永久的に電力を生み出す力を持っているシステムですので、また電力を生み出した後に出るのは水のみという、非常にクリーンでサステナブルな事前エネルギーになり得る可能性を秘めていると思っています。」

今回取材したのは1.5m四方のスペースでしたが、700本もの電極が刺さっていました。
それでもスマホの充電に10時間かかるということで、この充電時間を解決するにはより広いスペースですとか植物、より多くの電極が必要なってくるということです。

以上、番組の内容をご紹介してきました。

番組を通して、植物発電の特徴を以下にまとめてみました。
・植物発電とは植物が光合成などで生み出した糖を根から土の中に排出する時に、土の中にいる微生物が食べることによって生まれるエネルギーを利用した発電方法である
・植物の根の周りには糖を餌にして電子を放出する発電微生物が沢山住んでいるが、放出される電子はわずかなのでマグネシウムなどの電極を多く埋め込み蓄電池に溜め込む必要がある
・植物発電は植物が元気でいれば半永久的に電力を生み出す力を持っているシステムである
・電力を生み出した後に出るのは水のみである
・ただし、発電量はわずかなので、発電量を増やすためにはより広いスペースでより多くの植物、そしてより多くの電極が必要である

ということで、植物発電における植物と土の中にいる微生物との関係も食物連鎖(こちらを参照)の一つと言えます。
また、今やCO2は地球温暖化の元凶と見られ悪者扱いですが、植物が光合成をするうえでは欠かせない存在なのです。
なお、植物発電は現段階では実用的な発電装置としてはまだまだ研究開発の道半ばですが、今後の取り組みが期待されます。
ちなみに、どのような植物が光合成で生み出す糖の量が最も多いか気になってきました。

 
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2022年07月20日
アイデアよもやま話 No.5325 デジタルテクノロジーで変わる働き方!
4月7日(木)放送の「ワールドビジネスサテライト」(テレビ東京)でデジタルテクノロジーで変わる働き方について取り上げていたのでご紹介します。 

コピー機などオフィス製品を日本でいち早く手掛けてきたリコー、現在もデジタルテクノロジーの技術で働く人や職場を支えています。
RICOH BYSUNESS INNOVATION LOUNGE Tokyoのゼネラルマネジャー、菊池英敏さんは次のようにおっしゃっています。
「緊急事態宣言になって全員がリモートワークになったので、ちょっとした相談だったりだとか、今までオフィスの机の周りで起きていたような気軽なコミュニケーションが圧倒的に減ったなという感じはいたしました。」

そこで見つけたのはバーチャルオフィスでの働き方で、菊池さんは次のようにおっしゃっています。
「実際にoViceを導入してみて、セミナーでアバターから拍手が出るというだけでもすごく感動的なセミナーになったりとかするんですね。」
「そういう人にしか出来ないコミュニケーションがアバターでも出来るというのはものすごく評価が高かったんです。」
「(しかし、使い始めてみると、)最初は一般的なオフィスのレイアウトにしていたんですよ。」
「かしこまった感じがしていて、コミュニケーションのしづらさがすごくあって、どうすれば雑談が生まれるのかディスカッションして、焚火のコーナーを作ったりだとか、プールのエリアを作ったりだとか、背景を変えてアバターが動くことに対して違和感が無くなった、個人がベストパフォーマンスを叩き出せるような環境を意識的につくってあげるというところが大事かなと思っています。」

菊池さんが働くRICOH BYSUNESS INNOVATION LOUNGE Tokyoでもバーチャルオフィスを活用、アバターとしてバーチャルオフィスに入った来場者は360度カメラや目線カメラの映像を見ることが出来、リアルで来場しているような臨場感を味わえます。
菊池さんは次のようにおっしゃっています。
「距離や時間の制限を超えて、常にコミュニケーションが取れる環境を作れたのが大きなメリットだと思います。」

そんなリコーが考えるこれからの働き方について、菊池さんは次のようにおっしゃっています。
「働く人中心、要は人が中心になるのが一番大事なポイントで、ハイブリッドワークが主流になっていますけれども、離れ離れのリモートワーカーの知をいかに集合知化させるのか、そういったような課題を解決する選択肢の1つとしてバーチャルオフィスがあるんじゃないかなと思っています。」

以上、番組の内容をご紹介してきました。

番組を通して、あらためて「理想的な働き方とは?」という疑問が湧いてきたので以下にまとめてみました。
(目的)
・生産性の向上
・個々の従業員、および組織としてのアイデア力を最大限に発揮
(労働環境)
・個々の従業員が最も働き易い環境(場所、時間、ツール)で働けること

そして、今求められているのはこうした目的を達成し、そのために労働環境を整備するうえでテクノロジーの進化とともに最適なツールを継続的に企業が従業員に提供することなのです。
そして、こうしたツールの一つが今回ご紹介したoViceのようなアプリというわけです。
ところが、残念ながら日本の企業は総じてデジタル化、更にはDX(デジタルトランスフォーメーション)への取り組みに対して積極的ではないように思います。

是非、より多くの日本の企業が日々進化しているテクノロジーを最大限に活用してDXで企業力を高め、将来性のあるビジネス分野にチャレンジしていただきたいと思います。
そうしなければ、“失われた30年”は更に続き、日本経済は世界経済から取り残されてしまうのです。

現政権において、“成長と分配”、そして相変わらず物価上昇率2%が目標に掲げられていますが、やはり経済成長の根幹となるのは個々の企業の競争力なのです。
なぜならば、分配しようにも企業の継続的な成長がなければ、十分な分配を継続させることは出来ないからです。

 
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2022年07月19日
アイデアよもやま話 No.5324 3Dプリンターで作られる椅子!
4月6日(水)放送の「ワールドビジネスサテライト」(テレビ東京)で3Dプリンターで作られる椅子について取り上げていたのでご紹介します。 

株式会社オカムラにより開発された椅子は3Dプリンターで作られているため、なめらかな曲線に、床に接地する部分には傾斜がつけられています。
集中する時には前傾、リラックスする時は後ろに傾く形状です。
オカムラの道地玲香さんは次のようにおっしゃっています。
「実は使っている材料がバイオポリエチレン、サトウキビからできたポリエチレンになっております。」

サトウキビから精製したエタノールを用いてデータを入力した3Dプリンターで成型していきます。
材料の無駄が少なく、CO2排出量の削減につながります。
道地さんは次のようにおっしゃっています。
「使い終わった椅子を回収して、粉砕して3Dプリンターに投入することでまた別の形状を作ることが出来ます。」

単一の素材で出来ているため、新たな形状に生まれ変わらせることも容易だといいます。
3Dプリンターを使ってサトウキビから椅子を作るのは国内ではこれが初めてだということで、今年夏ごろの発売を予定しています。
なお、商品名は「Up-Ring」シリーズです。(こちらを参照)
道地さんは次のようにおっしゃっています。
「今後の椅子の作り方を変えてくれると思っていて、更に環境負荷を低減出来る。」
「オフィスは勿論、商業施設など、いろんな人が使う場面で使っていただきたい。」

以上、番組の内容をご紹介してきました。

これまでアイデアよもやま話 No.5309 21世紀型モノづくりの主役として期待される3Dプリンター!などで3Dプリンターの活用についてはいろいろとお伝えしてきました。
そして、3Dプリンターにはいろいろなメリットがありますが、最も大きなメリットはどんなに複雑な形状でも多数の部品を必要とせずに製造出来てしまうところにあります。

今回は、この番組を通して、SDGsの観点から望ましい3Dプリンター活用について以下にまとめてみました。
・地球環境に負荷のかからない素材を使用する
・使い終わった製品はリサイクルして別な製品作りに使用する
・完成した製品は配送センターから直接納品先に届ける
・国内各所に3Dプリンターを設置し、納品先に最も近い場所で製造し、送経路の短縮によりCO2排出量を更に削減する

 
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2022年07月18日
アイデアよもやま話 No.5323 自販機での本格ラーメンが上陸!
4月6日(水)放送の「ワールドビジネスサテライト」(テレビ東京)で自販機での本格ラーメンについて取り上げていたのでご紹介します。 

アメリカ、シリコンバレーのベンチャー企業、YO−KAI expressは4月6日、ラーメンをその場で調理する自販機(自動販売機)の日本進出を発表しました。
この自販機は独自の解凍技術により最短90秒でラーメンを提供出来るのが特徴で、羽田空港や東京駅などに3台設置します。
価格はオリジナルメニューの「Yo-Kai オリジナルフレーバー」が790円などとなっています。

以上、番組の内容をご紹介してきました。

なお、4月6日(水)付けネット記事(こちらを参照)で更に詳細に報じているのでその一部をご紹介します。

・Yo-Kai Expressは従来の自動販売機とは違う、『調理するロボット』である
・Yo-Kai Expressの創業者兼CEOは台湾のアンディ・リン氏で、さまざまなキャリアを積む中で、自身が残業した際に、夜中に美味しい食事を食べる方法がないことに気付き2016年にYo-Kai Express Inc.を創業、2019年12月にサービスローンチした
・このYo-Kai Expressを支え、育てたのが、日本の企業と、シリコンバレーのベンチャーを繋げる活動をしているScrum Venturesの『Food Tech Studio–Bites!』だ
・(この記事を提供している)フリック!では、すでに1年半前から『Food Tech Studio – Bites! 』の活動をレポートしているが、世界中のフードテックスタートアップの中から見どころがある企業を育てつつ、日本の大企業から出資をはじめとしたサポートを募るという活動だ。
・今回、Yo-Kai Expressの日本ローンチでも、JR東日本、首都高速道路サービス、日本空港ビルデング、ソフトバンクロボティクス、源ホールディングス……などという日本の錚々たる大企業の協力を得られているのは、この『Food Tech Studio – Bites! 』が背後でサポート、連携しているからだ。

以上、ネット記事の内容の一部をご紹介してきました。

思えば、日本でカップヌードル(こちらを参照)が自販機でも提供された時には、私も深夜残業した際に夜食としてとても重宝しました。
それが時代とともに技術が進化して本格的なラーメンも食べられる時代を迎えようとしているのです。
この自販機による本格的なラーメンの売り上げがある程度まで伸びれば、YO−KAI expressは更にラーメン以外のメニューも展開していくと見込まれます。
そして、従来のカップヌードルと同様に一気にこうした食品革命が世界的に加速すると思われます。
なお、とても残念なのは、この自販機が日本ではなく台湾のベンチャー企業により開発されたことです。

さて、YO−KAI expressのこうした活動を支援しているのが『Food Tech Studio – Bites! 』といいます。
こちらでは世界中のフードテックスタートアップの中から将来性のある企業を育てつつ、日本の大企業から出資をはじめとしたサポートを募る活動を展開しているといいます。
特に将来性のあるスタートアップの順調な成長を可能にするためには『Food Tech Studio – Bites! 』のような支援組織があらゆる業界において必須なのです。

それにしても自販機で本格ラーメンが食べられるというのは、多くのラーメンファンにとって朗報だと思います。

 
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